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レコードチャイナ 配信日時:2013年3月23日 8時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70565&type=0
日銀の金融緩和、期待に答えるのは困難
―米格付け機関エコノミスト
2013年3月22日、中国証券報によると、米格付け機関・スタンダード&プアーズのチーフグローバルエコノミストであるポール・シアード氏は今月19日、
「新総裁就任後、日銀がより積極的な金融政策を実施すると予想されているが、日銀が市場の期待に答えられるかは疑問だ」
と述べた。
シアード氏の主張は下記の通り。
黒田東彦新総裁はこのほど、市場の勢いを維持したいと発言した。
一種の雰囲気を作り出し市場の期待を高めるのは容易だが、この期待に答え、期待通りの行動をするのは困難だ。
より積極的な緩和策という基調は必要だが、個人的にはこれが奏功するかを非常に疑問視している。
日銀はデフレ脱却に向け、考え方と行動の両方で、非常に重大な変化が必要だ。
黒田総裁は今後、資産負債表の規模をさらに拡大し、高リスク資産の増加により、資産負債表の資産構成を変化させるだろう。
日銀が金融緩和策の期待に答えられなかったとしても、日本の経済活動は消費税率引き上げ前に正しい起動に乗り、今後1~2年間の日本のGDP成長率は1.5~2%に達するだろう。
しかし2014、2015年の消費税率引き上げは日本経済成長の足を引っ張るだろう。
日本経済は現在、まずまずの外部環境を迎えている。米国経済の回復ペースがやや加速しており、中国経済の成長率が約8%に達し、欧州経済の成長率も年末頃に安定すると見られる。
(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/内山)
』
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サーチナニュース 2013/03/23(土) 09:47
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0323&f=national_0323_020.shtml
【中国ブログ】日本が通貨安を誘導? わが国に批判する資格なし
安倍晋三は金融緩和を軸にデフレ脱却をめざしているが、中国は日本や米国の金融緩和が新興国に悪影響をおよぼすとして非難している。
中国人男性の張華橋さんは、中国の日米への非難に対し、中国政府の金融政策こそが最悪の結果を招く可能性があると警告した。
中国政府は日米が通貨安を誘導していると非難しているが、実は中国こそマネーサプライを増加させ、通貨安を維持している。
1999年から2012年末までに、
日本のマネーサプライは33%増である一方、
中国は740%増となっているのだ。
筆者は、
「最近の円安は日本政府が裏で働きかけているからと主張する中国人もいるが、これは『完全なる無知』か『陰謀』のどちらか」
と非難、円安を論じる前に、日本が超円高に苦しんだ事実を見逃していることを指摘した。
中国はこれまで人民元を安く抑えることで貿易を振興し、価格競争力を保ち続けてきた。
筆者は、
「わが国は為替政策による甚大な過ちを決して認めようとはしていない」
とし、
「賢い政策と思っているかもしれないが、実に愚かな政策だ」
と主張、備蓄した外貨の価値は日に日に下落し、さらに中国国内は環境汚染に苦しんでいると主張した。
さらに筆者は
●. 中国政府高官の経済知識のなさを嘆くと同時、
●. 周囲の側近たちさえも経済知識を持ち合わせていない
ことを嘆いている。
中国は先進国が金融緩和を行い、争うように通貨安を目指すことが、輸出を主な原動力としてきた新興国に悪影響を与えると主張している。
しかし、主要20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議(G20)で日本が名指しで批判されなかったことで、中国をはじめ、韓国などからの批判の声は沈静化した。
』
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現代ビジネス 2013年03月19日(火) 週刊現代
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/35183
中国・韓国 経済が大失速
■「言いがかり」が始まった
「われわれはもっと自信を持っていい。
日本経済の復活と中国経済の凋落、これが今後の東アジアの趨勢となるでしょう」
こう断言するのは、人気エコノミスト・ランキングで7回もトップに輝き、現在、新著『パッシング・チャイナ』がベストセラーになっている熊谷亮丸氏だ。
熊谷氏が続ける。
「安倍首相は『3本の矢』と呼んでいますが、いま世間の注目が集まっているのは、3本目の矢です。
それは、
①.TPPへの参加と
②.それに伴う農業・医療分野などでの規制緩和、そして
③.法人税の減税
です。
こうした矢を立て続けに放っていけば、1年後には賃金が上昇し、来年末には、長年日本を苦しめたデフレから脱却できるでしょう」
熊谷氏が説くように、アベクロ相場で日本の未来には曙光が見えてきた。
だがこの日本の復活を、快く思わない国がある。その筆頭は、隣の大国・中国だ。
中国では現在、アベノミクスに対する強烈な批判が巻き起こっている。
3月5日には、中国で最も人気の高い経済学者の郎咸平・香港中文大学教授が、次のように日本を批判した。
「釣魚島(尖閣諸島)の争議がまだ収束していないというのに、今度は日本発の"通貨戦争"が始まった。
G20の中で過去5年間、通貨を安くしていないのは、中国、カナダ、オーストラリア、サウジアラビアの4ヵ国だけだ。
ところが中国以外は資源大国なので、製造業中心の中国だけがババを引いているようなものではないか。
だから釣魚島問題に続き、安倍政権が繰り出してきたこの不当な通貨戦争に対しては、反対の声を上げるべきなのだ」
大手証券会社の中国宏源証券の陳旭敏債券部長も同日、舌鋒鋭く日本を批判した。
「いまや世界経済を混乱させる最大の要因は、財政削減を義務付けられたアメリカでも、政府債務に苦しむEUでもなく、アベノミクスとやらを始めた日本だ。
アメリカとEUは、経済危機を緊縮財政によって乗り切ろうとしているが、日本だけは逆に、拡大財政によって乗り切ろうとしている。
しかも安倍政権が進めようとしているのは、まるで非常識な規模の財政拡大路線だ。
われわれがアベノミクスをこのまま野放しにしておけば、東アジアは1997年の金融危機の再来となるであろう」
■中国が苦しむ時代に入った
このように中国は、アベノミクスを「第二の尖閣問題」と捉えているのだ。
中国にとっては、昨年秋に尖閣諸島を国有化した野田前首相に続き、アベノミクスという「危険な経済政策」を振りかざす安倍首相は、"第二の戦犯"なのである。
在北京ジャーナリストの胡小兎氏が語る。
「現在、年に一度の国会にあたる全人代が北京で開かれていて、3月17日の最終日に、李克強首相が誕生します。
習近平・李克強新政権が発足するや、国を挙げて反アベノミクス・キャンペーンを展開するでしょう。
領土問題プラス為替問題の二段構えの攻撃です」
だが、前出の熊谷氏によれば、こうした動きは、中国の経済が失速していくことに原因があるという。
つまり、自国の経済失速を日本に転嫁するというわけだ。
「日本のアベノミクスと関係なく、
中国経済は賞味期限切れが近づいている
のです。
私は『5つのリスク』と呼んでいます。
①.第一に一人っ子政策による少子高齢化です。
中国の人口ボーナス(生産年齢の割合)は2010年をピークに低下しています。
②.第二に一党独裁の崩壊です。
近未来の財政赤字の悪化が政治リスクを増大させていく気配です。
③.第三に不動産バブルの崩壊です。
不動産価格の上昇に依存したいびつな経済が、ひとたび歯車が逆回転するとスパイラル的に悪化するのは、日本のかつてのバブル崩壊と同様です。
④.第四に設備の過剰です。
中国の製造業の生産設備の利用率は6割にすぎません。
⑤.五番目は、賃金インフレの進行です。
賃金のこのところの驚異的な上昇で、労働集約型の製造業が成り立たなくなってきています。
日本には、こうした先行きの見通しが悪い中国にオサラバする時代、すなわちパッシング・チャイナの時代が、遠からず訪れるのです」
■日本が心配する必要はない
アベノミクスに憤っているのは、隣の韓国も同様だ。
在ソウル・ジャーナリストの金哲氏が解説する。
「3月に入って、アベノミクスを"円安空襲"と呼んでいます。
3月1日に知識経済部が発表した2月の貿易統計で、輸出は前年同月比マイナス8・6%という信じられない数値が出ました。
1月はプラス10・9%だったので、まさに晴天の霹靂です。
続いて2日には韓国観光公社が、円安ウォン高の影響で、2月の日本人の訪韓観光客が、前年同月比でマイナス20%だったと発表。
翌3日には、現代自動車と起亜自動車の2月のアメリカ市場での販売台数が、前年同月比マイナス2・5%という統計が発表されました。
韓国は2月25日に朴槿恵政権が発足したばかりだというのに、アベノミクスは祝賀ムードに水を差す許せない政策だという評価なのです」
LG経済研究院の李地平首席研究員も続ける。
「そもそもアベノミクスが唱える2%の物価上昇など、短期的にはどう見ても実現不可能だ。
TPPに参加したから景気がよくなるというものでもない。
そのくせ、アベノミクスが韓国に与える影響は甚大だ。
物価水準や貿易量から換算すれば、100円あたり1300~1400ウォンが妥当な為替レートだ。
だがアベノミクスのせいで、3月7日現在、1156ウォン。
この不当な為替レートのせいで、韓国の輸出は鈍化し、経済成長を押し下げているのだ」
韓国は朴槿恵新政権が、野党との対立で、内閣も行政機構も組織できないまま、3月5日に国会会期末を迎えるという非常事態となった。
「こうした国内政局の混乱も、アベノミクスのせいだという責任転嫁論が、今後起こってくる懸念があります。
朴槿恵大統領は親日派として知られていますが、内政の失態を日本に転嫁するというのは、昨年8月に独島(竹島)に上陸した李明博大統領を見ても分かる通りで、歴代の韓国指導者の常套手段です」(前出・金哲氏)
こうした中、中国グローバル財経研究院長の宋鴻兵氏は、反アベノミクスの"中韓共闘"を韓国に提言した。
宋氏は、先進国の通貨切り下げ合戦の暗闘を描いた『通貨戦争』が中国で300万部を超えたベストセラー作家として知られる。
だが、前出の熊谷氏によれば、こうした隣国の動きは恐るるに足らずだという。
「中国が恐れているのは、円安よりもむしろ、日本のTPP参加です。
なぜなら日本のTPP参加は、21世紀の東アジアは、自由主義国家が地域の秩序を構築していくという、中国に対する明確なメッセージだからです。
仮に日中関係がこの先も悪化し続けたとしても、
日本のGDPを、「0・2%押し下げる」くらいで、
われわれにとっては『蚊が刺した程度』の影響しかありません。
それよりも日本企業が今後、提携を深めていくべきなのは、
タイ、インド、インドネシア、ミャンマー、ベトナムといった南アジア地域です。
タイは自由貿易に積極的で、産業インフラが集積しています。
インドは世界有数の消費市場です。
インドネシアは大量の若年層人口を抱え、豊富な天然資源があります。
ミャンマーは民主化が進行中で、いま一番ホットな国です。
ベトナムは若い、安い、勤勉と3拍子揃っています。
そしてこれらすべての国に当てはまるのが、中国や韓国と違って極めて親日的で、市場としても非常に有望だということです」
結論としては、中国や韓国が騒ごうが、日本はアベクロ相場で突き進んでゆけばよいということだ。
「日本の発展はアジアの発展」なのである。
「週刊現代」2013年3月23日号より
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ニュースウイーク 2013年03月25日(月)15時09分
http://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2013/03/post-2882.php
日本の円安戦略を世界が歓迎すべき理由
The Very Best War in the World
[2013年2月26日号掲載]
他国にとってはダメージどころか、長期的には世界経済を押し上げるきっかけになる
マシュー・イグレシアス(スレート誌経済・ビジネス担当)
●広がる懸念 安倍政権誕生後の急激な円安進行に世界は不信の目を向けているが Toru Hanai-Reuters
ブラジルのマンテガ財務相が量的緩和(QE)などの金融緩和は通貨戦争をもたらしかねない、と世界に警鐘を鳴らしたのは2年前のこと。
日本の安倍政権が掲げる経済政策への期待から円安が進み、フランスのオランド大統領がユーロが高過ぎると懸念を示す今、通貨戦争を危ぶむ声はいよいよ高まってきた。
マンテガは最近、欧州が通貨引き下げに加われば通貨戦争がさらに深刻化すると警告。
仏銀大手ソシエテ・ジェネラルの外国為替担当者は
「通貨戦争を回避する具体的手段が分からない」
と語り、評論家アーウィン・ステルザーは、
「レーニンなら通貨戦争を歓迎しただろう」
とウイークリー・スタンダード誌に書いた。
資本主義打倒の一歩になるからだ。
だが心配することはない。
これで欧米諸国の失業率が下がり、途上国の工業化に拍車が掛かるかもしれないのだ。
■通貨高は「豊かさ」の結果
通貨戦争は、各国の中央銀行と政府が自国通貨の価値を操作することで起こる。
例えば、10年にアメリカが始めた「量的緩和第2弾(QE2)」が通貨戦争のきっかけだという意見がある。
FRB(米連邦準備理事会)は通貨供給量を増やして長期金利を引き下げる。
通貨供給量が増えて金利が下がればドル安になりやすい。
つまりQE2は、為替相場を下げて経済を立て直すアメリカの陰謀だというのだ。
ドル安になればアメリカの輸出企業に有利で、輸入品を買う意欲は減る。
純輸出の伸びが、経済を押し上げる可能性がある。
だがこれは「戦争」ではない。
ある国が通貨安になれば他国の産業が打撃を受けて失業者が増える、という考えが正しいとは限らない。
ブラジルの製造業で失業者が増えれば、スラム街を壊して住宅を建設する労働力が確保しやすくなるかもしれない。
中国のような国では豊かになるにつれ、搾取工場の労働者が減り、地元密着型の料理人、医師、教師などが増えると考えられる。
通貨高は豊かさへの起爆剤、または豊かになったことの結果かもしれない。
貧しい国々が豊かな国々に追い付く過程で、彼らの通貨が対ドルやユーロで強くなっても不思議ではない。
■世界恐慌で何が起きたか
通常の為替変動が通貨戦争に転じるのは、報復合戦が始まった時だ。
日本の景気刺激策で円安が進めば、欧米の輸出企業に打撃を与える。
そこでイングランド銀行(英中銀)はポンド安に誘導する。
そうなればアメリカとユーロ圏も、金融緩和で通貨引き下げを迫られる。
本物の戦争ではどちらが勝っても双方が傷つくが、金融政策は違う。
主要国が一斉に金融緩和をすれば相対的な為替レートは変わらず、何も起こらない。
それどころか、良い結果をもたらすこともある。
例えば世界大恐慌後の31年にイギリスが金本位制から離脱するとノルウェーやアメリカやフランスなどが追随。
金の保有量とは関係なく通貨が発行できるようになり、世界経済は一時上向いた。
通貨安になればインフレになり、モノの値段は上がる。
家庭は耐久消費財を買い急ぎ、企業は設備投資を増やす。
余剰労働力や稼働していない工場がある国ほど有利だ。
増産や雇用拡大の余力が大きいからだ。
だからすべての国の純輸出が一斉に増えるわけではないが、得意分野の輸出を増やすことはできる。
アメリカはより多くの航空機を、
日本は自動車を、
ヨーロッパは工作機械を──。
つまり、金融緩和をすれば雇用や収入が増え、カネ回りが良くなる。
これは戦争ではなくパーティーだ!
欧米諸国は日本の円安戦略に怒るより、仲間に加わるべきなのだ。
© 2013, Slate
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レコードチャイナ 配信日時:2013年4月2日 8時40分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70899&type=0
大幅な円安が輸出企業を直撃!
利益を見込んだ取り引きが一転、損失に―中国
2013年3月30日、中国紙・華夏時報によると、
人民元と日本円の為替レートが昨年の夏以降大きく変化し、
大幅な円安になったため、中国の輸出企業が苦境に陥っている。
昨年6月、円はドルに続いて人民元と直接取り引きできる2種類目の通貨となった。
このことは日中貿易に関連する企業にとって、人民元とドルの為替レートの影響による損失を回避できるという大きなメリットがあった。
しかし、昨年7月17日から今年3月29日までに、
日本円100円に対して人民元は8.01元から6.65元へと約17%も安くなったため、
中国の輸出企業にとってはこのメリットも帳消しになってしまった。
おもちゃなどを日本へ輸出している張新華(ジャン・シンホア)さんは
「本来なら5%の利益があった2カ月前の注文が、現在は5%の損失に替わってしまった」
と嘆く。
そのため、現在は特に長い取引がある企業を除き、日本企業とのビジネスを中断し、新興国市場の開拓に力を注いでいる。
日本への輸出に関連する多くの中国企業も、現在は大きな取り引きや長期的な取り引きをできる限り避けようとしている。
円安の損失を製品の値上げによってカバーしようと考える企業もあるものの、値上げ後に注文自体を東南アジア各国に奪われてしまう可能性も高いという。
宏源証券固定資産部の首席アナリスト・潘為(ファン・ウェイ)氏は
「これまでは中国が日本にローエンド製品を輸出し、日本が中国にハイエンド製品を輸出する相互補完の関係にあった。
しかし、近年は中国企業の製品のレベルが上がってきているため、今後は円安によって中国企業と日本の輸出企業に直接のライバル関係が生じるだろう」
と見ている。
一方で、日本からの輸入を手がける企業は大きなメリットを享受している。
例えば、原価800円の輸入食品は、人民元による原価がこれまでは約64元だったが、現在は約53元となっている。
華泰証券研究所の崔紅霞(ツイ・ホンシア)研究員は
「日本は中国の5番目の貿易パートナーであり、円安は日本の輸出を増加させ、輸入を減らす効果がある。
中国の輸出に一定の圧力が加わる反面、輸入に対してはコスト低減などのメリットをもたらす」
と指摘している。
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