2013年3月26日火曜日

中国軍艦、ベトナム漁船を銃撃、炎上させる:中越関係の行方は?



●25日、ベトナム外務省は、南シナ海・パラセル諸島海域で漁を行っていた同国船籍の漁船が中国の艦船に銃撃を受けたことについて、「強い抗議の意を示し、賠償を求める」とした。写真はニュースのキャプチャー画面。


●西沙諸島


サーチナニュース 2013/03/26(火) 14:04
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0326&f=politics_0326_003.shtml

ベトナム漁船が中国軍艦に銃撃され出火…当初は「放水銃」と報道

  ベトナム外務省は25日、同国の漁船が中国との間で領有を巡って争議がある西沙諸島(英語名:パラセル諸島)の周辺海域で中国船に銃撃を受け、出火たとして「強烈な抗議と損害賠償請求」を表明した。
 中国国営・中国新聞社が同件を報じた。
 中国ではそれまでに、同国海軍の艦船が「放水銃」を使ったとの報道はあったが、「銃撃」とは伝えられていなかった。

  西沙諸島の周辺海域で13日、操業していたベトナム漁船のQNg96382が中国・国家海洋局に所属する監視船の中国海監262と同263に追い払われた。

  QNg96382はその後、再びもとの海域に戻り操業を続けた。
 引き返そうとしていた時に、
 中国海軍の「万寧」が接近し、30分にわたり追跡。
 「万寧」は警告射撃を行い、信号弾も発射した。
 その結果、QNg96382は出火したという。
 「万寧」は状況を確認し、追撃をやめたという。

  ベトナム外務省は、中国側の行為をベトナムの主権に対する「深刻な侵害」と非難。
 中国側に対して、事実をただちに長沙することと
 「この種の過ちと非人道的な行為に対して、真剣に対応すること」
を求めた。
 ベトナム側によると、
 「過去数年の間に、ベトナム人漁民数百人が中国側に逮捕された」
という。

  中国でも20日ごろからは、QNg96382の“違法操業”と中国側の取り締まりについては報道されていた。
 ベトナム国内で発表されたQNg96382の船長の談話として掲載。
 中国の公船に追跡されたりしたが、最後には
 「中国海軍の1239艇が猛烈なる放水銃発射を行った」
と伝えた。


 軍艦が銃撃のうえ、漁船を出火させた、となればことは簡単にはすまない。
 もし、これが真実なら中国とベトナムは、非常に険悪な状況に入っていくことになるだろう。
 そしてそうなったら、周辺諸国の対中国への目がさらに厳しいものになる。
 漁船を取り締まるのは警察権限であって、軍隊のなすべきことではない。
 明らかに出過ぎた行為としか思えない。


(2013年3月26日10時38分  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20130326-OYT1T00354.htm

中国監視船、西沙諸島海域でベトナム漁船に発砲

 【バンコク=石崎伸生】ベトナム外務省は25日、南シナ海のパラセル(西沙)諸島海域で操業中のベトナム漁船1隻が、中国の監視船から発砲されたとして、在ベトナム中国大使館に抗議したことを明らかにした。

 ベトナム外務省報道官によると、漁船はベトナム海域で操業中の今月20日、中国の監視船に追いかけ回され、その後、発砲を受け、船室に被弾した。
 報道官は「主権の侵害であり、漁師の命を脅かすものだ」と非難し、中国側に調査と補償を求めた。



レコードチャイナ 配信日時:2013年3月26日 15時38分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70695&type=0

ベトナム漁船への警告射撃で着弾・炎上、中国側に強い抗議―ベトナム外務省

 013年3月25日、ベトナム外務省は、南シナ海・パラセル諸島海域で漁を行っていた同国船籍の漁船が中国の艦船に銃撃を受けたことについて、
 「強い抗議の意を示し、賠償を求める」
とした。
 ベトナム側の説明では、発砲された漁船は着火したという。
 中国新聞社が26日付で報道した。

 パラセル諸島(中国名:西沙群島)は中国が実効支配を続けているが、ベトナムと台湾も領有権を主張している。
 その排他的経済水域(EEZ)に豊富な海洋資源が眠っていることがその原因でもある。

 今月13日、ベトナム船籍の漁船が同海域で漁を行っていると、中国国土資源部海洋局の海洋監視船「海監」2隻がこの駆逐を試みた。
 それでも漁船は漁を続行。
 同海域を離れる際、中国海軍南海艦隊所属の大型半潜水艦護衛艦「万寧」がこれを発見し、30分の追跡の後、警告射撃を行った。
 その際、信号弾が着弾し、船の一部が炎上したという。

 ベトナム外務省は、これを
 「領土主権への深刻なる侵害」
と非難の声明を発表し、
 「不正かつ非人道的な行為に対してただちに調査と賠償を求める」
と抗議している。


レコードチャイナ 配信日時:2013年3月26日 19時18分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70704&type=0

<続報>ベトナム漁船への発砲は「必然であり正当なもの」―中国外交部

●26日、南シナ海・パラセル諸島海域で漁を行っていたベトナム船籍の漁船が中国の護衛艦に発砲されたことについて、中国外交部が事実と認め、その正当性を主張した。写真は中国の報道。

 2013年3月26日、南シナ海・パラセル諸島海域で漁を行っていた
 ベトナム船籍の漁船が中国の護衛艦に発砲されたことについて、中国外交部が事実と認め、
その正当性を主張した。
 中国国営・新華社の報道。

 パラセル諸島(中国名・西沙群島)は中国が実効支配を続けているが、ベトナムと台湾も領有権を主張している。
 この海域で今月20日、ベトナム船籍の漁船が中国海軍南海艦隊所属の大型半潜水艦護衛艦「万寧」の追跡を受け、最終的には警告射撃を受けた。
 その際、信号弾が着弾し、船の一部が炎上したという。

 ベトナム外務省は25日、事件について「領土主権への深刻なる侵害」と強い抗議を表明し、その賠償を求める声明を発表した。
 翌26日、これに言及した中国外交部の洪磊(ホン・レイ)報道官は、
 中国の護衛艦による発砲の事実を認め、
 「中国側のとった行動は必然であり正当なものである。
 また、事件当時、ベトナム漁船にはいかなる損傷も与えていないというのが事実である。
 ベトナム側にはこうした違法活動を止めるよう求める」
と反発している。

 あいもかわらぬ中国特有の、言い逃れ戦術であり、
 責任を相手になすりつける論法である。
 嫌がられてくる、こういうやりかたは。
 信用というものがなくなってくる。



サーチナニュース 2013/03/27(水) 10:31
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0327&f=politics_0327_003.shtml

「ベトナム漁船を銃撃」は捏造
…中国軍が反論、対日姿勢と矛盾

  ベトナム外務省が25日、中国との間で領有を巡って争議がある西沙諸島(英語名:パラセル諸島)の周辺海域で同国の漁船が中国船に銃撃を受け、出火したとして「強烈な抗議と損害賠償請求」を表明したことに対し、
 中国海軍は26日、「まったくの捏造(ねつぞう)だ」と反論した。
 解放軍報が報じた。

  中国国防部の主張によれば、20日午前10時30分ごろ、4隻のベトナム漁船が
 「西沙諸島の中国領海内に不法に侵入」
したため、中国海軍の巡視船がベトナム漁船に対して「中国領海から離れるよう」要求したという。

  解放軍報は、ベトナム漁船が再三の要求に従わなかったため、中国海軍は空に向かって信号弾を発射して警告したが、
 「信号弾は空で燃え尽きた」
と主張した。

  さらに、 
 「中国海軍による銃撃およびベトナム漁船の出火はなかった」
と反論し、ベトナム外務省による主張について 
 「ベトナムが事件を捏造したのは、別の魂胆があるためだ」
と主張した。

  解放軍側は信号弾を撃った目的を「警告」と説明した。
 1月には日本の防衛省と自衛隊が尖閣諸島付近の空域で中国の公務機と軍用機に「警告のための曳光弾の射撃」を検討していると報じられた際には、解放軍の解放軍の彭光謙少将が
 「日本が(警告射撃として)曳光弾を1発でも撃てば、それは開戦の1発であり、中国は当然、遠慮なく反撃せねばならない」
と猛反発したが、自軍が「警告のために」信号弾を撃ったことについては、特に問題にしなかった。



サーチナニュース 2013/03/27(水) 10:52
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0327&f=politics_0327_004.shtml

中国政府「西沙はわが領土。
 ベトナム政府は自国漁民教育せよ」

  中国政府・外交部の洪磊報道官は26日の記者会見で、ベトナム政府がパラセル諸島(中国語名は西沙諸島)近海で操業していた同国漁船が中国海軍の軍艦に銃撃されたと抗議したことに対し、
 「西沙諸島は中国領だ」、
 「中国はベトナム側に自国漁民の教育と管理を強化し、違法な活動を停止するよう、有効な措置をとるよう促す」
などと反発した。

  ベトナム外務省は25日、同国の漁船が中国との間で領有を巡って争議がある西沙諸島の周辺海域で中国船に銃撃を受け、出火したとして「「この種の過ちと非人道的な行為に対して、真剣に対応すること」を求め、損害賠償を要求した。

  中国海軍関係者は26日、ベトナムの漁船4隻が(中国が主張する)西沙諸島(英語名:パラセル諸島)付近の領海内に侵入して違法に操業したため、警笛、言葉、手旗などで繰り返し警告したが無視されたため、空中に信号弾を発射したと表明。
 信号弾は空中で燃え尽きたので、ベトナム漁船を銃撃した事実も、出火させた事実もなく、ベトナム側の主張は「まったくの捏造(ねつぞう)」と反論した。

  洪報道官は、 
 「西沙諸島は中国の領土であり、(領有を巡る)争議は存在しない」、
 「ベトナムの漁船が中国の西沙海域に進入して違法操業を行った場合、中国側がとる行動は必要であり、正統的なものだ」
と従来の主張を繰り返した。

  中国海軍が民間の漁船を銃撃したとの言い方に対しては 
 「関連方面に確認したが、ベトナムの漁船にはなんら損傷を与えていない」
と主張。 
「中国はベトナム側に自国漁民の教育と管理を強化し、違法な活動を停止するよう、有効な措置をとるよう促す」
と、ベトナム側の主張に反発した。

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◆解説◆
西沙諸島は南シナ海の北緯16度、東経110度付近にあるサンゴ礁からなる群島の総称。国際的には「パラセル諸島(Paracel Islands)」と呼ばれることが多い。

  民間人の居住は極めて困難だが、排他的経済水域(EEZ)の海洋資源が重視されている。 
 また、南シナ海とインド洋を結ぶシーレーン確保のための軍事的価値が高いとされている。

  戦前にベトナムを植民地支配していたフランスは西沙諸島の領有も試み、1938年に常駐部隊を置いた。 
 日本は第二次世界大戦がぼっ発した39年に西沙諸島と南沙諸島を占領。
 45年に日本が敗戦すると、中華民国とフランスが西沙諸島を分け合う形で支配することになった。

  中国は1974年1月、西沙諸島の南ベトナム軍をかなり大規模な戦闘の末、排除した。 
 その後、中国が西沙諸島全域を実効支配している。



サーチナニュース 2013/04/03(水) 17:31
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0403&f=politics_0403_012.shtml

ベトナム、憲法改定で南シナ海領有権盛り込むか=中国報道

  中国メディア・環球網は2日、ベトナムが憲法を改定して中国との領有権争いがある南沙、西沙各諸島の領有権を盛り込む可能性があると、台湾メディアの報道を引用する形で伝えた。

  記事は、ベトナム政府が現在進めている現憲法の改定案に「領土領海および島の主権」を提起する文言を盛り込んだことを伝えるとともに、 
 ベトナム国内の学者から憲法改定案の第1章第1条に
 「黄沙(西沙)および長沙(南沙)はベトナム社会主義国の不可分かつ神聖な領土である」
と書き加えるべきだとの提案が出たことを紹介。
 この提案が同国国会の憲法起草委員会から賛同を得たと現地メディアが報じたことを伝えた。

  同国国会では9月までパブリックコメントを募集して憲法改正案を修正し、10月から11月の間に国会での審議に移るという。

  環球網は、同国が両諸島の領有権について盛り込んだ「ベトナム海洋法」を1月1日に施行したことに続く今回の問題について、現地メディアから
 「この提案を政府が採用すればたちまち大きな争いが起こり、一向に静まらない南シナ海問題に更なる波風が立つことになる
との意見が出たと報じた。




サーチナニュース 2013/04/15(月) 15:25
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0415&f=politics_0415_006.shtml

日本がベトナムへの巡視船提供を計画 海洋に進出する中国をけん制

  日本とベトナムは海洋安全を中心議題とする初の二国間協議を5月にハノイで開くことを決定した。
 両国は東シナ海、南シナ海での主権主張を強化する中国に対抗するべく緊密な意思疎通を行う計画だ。
 中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

  日本はさらにベトナムへの巡視船提供を計画している。
 中国政府の船舶が尖閣諸島(中国名:釣魚島)周辺の日本領海に複数回侵入しているが、これは中国の強硬な姿勢を示すものだ。
 日本政府の関係者は、「両国政府は協議を通じ、法律により海洋安全を保障し、中国が強硬な姿勢で海洋に進出することを防止する」と述べた。






【中国はどこへむかうのか】


 
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