2013年3月31日日曜日

台湾が大型巡視船を配備:中国の言動は「攻める、攻める、攻めるばかり」




●4日、尖閣諸島周辺海域に絡む日台間の漁業権問題に大きな変化が生じる可能性がある。台湾紙が報じた。写真は2012年9月24日、尖閣諸島の日本国有化に抗議するために集結した台湾・宜蘭県の漁船。




NHKニュース 3月31日 4時10分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130331/k10013564751000.html

台湾が尖閣対応で大型巡視船を配備

 台湾当局は、沖縄県の尖閣諸島の周辺で漁船の保護などに当たる大型の巡視船を新たに配備し、式典で演説した馬英九総統は、台湾周辺の海域で緊張が増しているとして今後、巡視船を大幅に増やす方針を示しました。

 台湾の海上警備当局が新たに配備したのは、尖閣諸島の周辺海域などで任務に当たる2000トン級の大型の巡視船で、30日、台湾南部の高雄市の沖で演習を行いました。
 この巡視船には40ミリ機関砲やこれまでより射程の長い放水銃などが備えられていて、演習では、外国の巡視船による妨害から台湾の漁船を守るという想定で放水する様子などがメディアに公開されました。

 式典で演説した馬総統は、台湾周辺の海域で緊張が増しているとして、
 今後6年間で3000トン級の大型巡視船をはじめ35隻の巡視船を新たに配備する方針を示しました。
 馬総統は、尖閣諸島を巡って、
 「主権の問題では一歩も引かない」
と述べる一方で、争いを棚上げし、関係する国や地域と資源の共同開発を進めたいという姿勢を改めて強調しました。
 台湾と日本の間では、現在、尖閣諸島の周辺海域を対象とする漁業交渉の再開に向けた協議が進められていて、今回の演習は日本を刺激しないよう尖閣諸島から遠い台湾南部の海域で行われるなど配慮もみられました。




サーチナニュース  2013/04/04(木) 13:03
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0404&f=politics_0404_008.shtml

尖閣海域での台湾漁船操業を許容へ
…島上陸など挑発せぬことが条件

  中国新聞社など中国大陸メディアは4日、日本が、台湾の漁船の尖閣諸島から12海里内の海域で操業することを認めたと報じた。
 日台漁業協定締結の予備交渉で、日本側と合意に至ったと、台湾・外交部の林永楽部長が述べたという。
 日本側の条件として
 「島上陸などの挑発行為は行わない」
ことが付け加えられたという。

  合意事項の細則については、今後も協議を続けるが、日本側は「善意」として、尖閣諸島の陸地から12海里内の領海内における台湾漁船の操業を認める。
 台湾は尖閣諸島を「中華民国領」としているが、東シナ海について主張を続けている
 「争いを据え置き、共同開発する」との考えから、
 領土問題には言及せず、漁業協定を結ぶ方針
という。

  実際には、台湾漁船の尖閣諸島から12海里以内への進入を無制限に認めるのではなく、日台双方が操業可能な海域などについて、取り決めをすることになる。
 林部長は
 「細かい交渉のため、あとわずかな時間が必要だ。
 台湾の人々に、よい知らせを伝えられるはずだ」
と、交渉締結に期待を示した。

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◆解説◆
  台湾は中華民国として、尖閣諸島の問題などについて「東アジアイニシアチブ」を表明している。
 同表明は、対立のエスカレートを避けることを強調し、
 「争いは据え置き、意思疎通は放棄しない」、
 「国際法を順守し、争いは平和な方式で処理する」
 「東シナ海の資源を共同開発するメカニズムを作る」
などと謳(うた)っている。

  さらに馬英九総統は2012年8月、NHKの取材に答え、尖閣諸島の問題については
 「国際司法裁判所での審理にゆだねることも、方法のひとつ」
との考えを示した。

  台湾当局としては、尖閣諸島を“自国領”とする立場だが、中国大陸側との共闘は念頭にない。
 馬総統は理由のひとつとして、
 中国の言動を見るかぎり、「攻める、攻める、攻めるとばかり」であり、
 問題を平和的に解決する道筋とは思えない
からという。


 日本が着々とポイントを稼いで、中国を追い詰めている、といったところであろう。
 中台分断作戦が動いているといっていい。
 中国から激しい抗議がでるだろう。




【中国はどこへむかうのか】


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