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朝鮮日報 記事入力 : 2013/03/20 09:12
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/03/20/2013032000516.html
「大国外交」に踏み出した習近平新政権
習近平国家主席が率いる中国は、
新指導部の外交路線を「大国外交」と定め、
外交・安全保障政策の決定構造の再編を進めているとされる。
「習近平号」が外交の新局面を切り開こうとしている格好だ。
北京駐在の外交筋によると、
中国当局は米中関係を中心とする習主席の『大国外交』を確立するため、
学界やシンクタンクの意見を集約しており、昨年の第18回共産党大会で政治局員に昇進した王滬寧・党中央政策研究室主任が作業を主導しているという。
中国が構想中の大国外交は
周辺国との関係を中心としたこれまでの外交路線から脱却し、全世界的なレベルで中国の国益を追求し、
国際社会の義務も忠実に果たしていくことを柱としている。
李克強首相は17日の記者会見で、
「中国は発展途上の大国として、国際社会に与えられた義務を果たしていく」
と述べた。
李首相は現在の中国について、これまでの「最大の開発途上国」という表現ではなく、
「発展途上の大国」という表現を使った。
中国は昨年まで「G2(二大国)」という表現に「米国の陰謀が込められた用語だ」と反発し、自国を「開発途上国」と呼んできた。
復旦大国際問題研究院の呉心伯・常務副会長は18日、東方早報への寄稿で、
「世界で何が起きても全ての国が中国に注目している状況だ。
中国はこれまでの国際社会の民主化、多極化を主張してきたが、これからは国際的責任を果たし、国際秩序の形成に積極的に参加していくべきだ」
と指摘した。
19日付環球時報は
「中国の特色ある大国外交を建設すべきだ」
と題した社説で、
「中国は世界2位の大国として、それに見合った、より大きな外交的戦略が必要だ」
と書いた。
大国外交路線に見合う外交・安全保障体制の構築も進められている。
中国は外交・安全保障政策の最高決定機関として中央外事工作領導小組(組長・習近平国家主席)を置いており、その事務機関として中央外事弁公室がある。
中国は中央外事弁公室の機能と権限を大幅に拡大し、米ホワイトハウスの国家安全保障問題担当大統領補佐官と同様の外交・安全保障分野の司令塔にしようとしている。
中央外事弁公室の主任には王滬寧政治局員が有力だ。
王滬寧氏は江沢民元国家主席、胡錦濤前国家主席のブレーンを務め、「3つの代表論」「科学的発展観」などの指導理念を構築した人物として知られる。
16日付米ニューヨーク・タイムズは、中国の専門家の話として、
「王滬寧氏は米国の国家安全保障問題担当大統領補佐官と似た役割を果たし、中国軍、政府、秘密情報機関の外交・安全保障政策の調整を行うのではいか」
と報じた。
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なにか「夢を見ているようだ」。
夢の中で自己陶酔してしまわないように願うのだが。
「大国外交」というものが周辺国に相変わらずの
「傲慢外交」「恫喝外交」
に映らないといいのだが。
間違えると関係国からタコの足を切るように、ヨイショされながら潰されていく可能性もある。
自ら「大国外交」と名乗るには、相応のマイナス面も意識しないといけない。
「オレはナンバー2の大国だ!」
なんて威張っていると足を掬われるということである。
日本はそうやって身をすり減らしてナンバー2を40年以上もやってきたわけだが。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年3月20日 10時33分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70479&type=0
中国の対日政策に変化のきざしか
=各国メディアが習近平・李克強政権の対応に注目―米華字メディア
2013年3月19日、米華字メディア・多維ニュースは、新たに発足した習近平(シー・ジンピン)・李克強(リー・カーチアン)政権の対日政策を分析する各国メディアの報道を紹介、
「日本メディアは中国が日本の頭越しに米国に向かうことを懸念している」
と伝えた。以下はその内容。
日本メディアは、かつて駐日大使を務めた王毅(ワン・イー)氏の外相就任を大きく報じている。
知日派とされている王毅氏だが、中国国内の対日世論は依然として厳しい状況にあり、中国は今後も強硬な姿勢を崩さないだろうと予想されている。
また、今年は少なくとも4回、日中首脳会談開催のチャンスがある。
直近では5月の日中韓首脳会議だが、中国側は
「現在の雰囲気で、就任間もない指導者が日本の首相と会談を行うことにはリスクが伴う」
として、消極的な姿勢を見せている。
日本メディアは米中の接近が日本へのプレッシャーとなることを警戒している。
習近平氏は国家主席に就任した14日の夜、アメリカのオバマ大統領と電話会談を行った。
日本メディアは、中国の新政権の視線が日本を飛び越えて直接米国に向かっていると見ている。
ロイター社は、数カ月にわたる「武力での威嚇」を実施の後、習氏率いる指導部は姿勢を和らげ、不慮の事故による衝突を防止するための措置を取るだろうと報じている。
習氏の国家主席就任の前に、解放軍の劉源(リウ・ユエン)氏は、対日戦争の危険性について警告していた。
軍幹部の中で、冷静になるよう呼びかけていたのはほぼ劉氏一人だけだ。
劉氏に与えられた発言の機会やタイミングが、政府の方針の転換に変化が起こる可能性を物語っていると分析している。
米ブルッキングス研究所のSun Yun研究員は、
「新指導部は米国との関係や外交政策を整理しており、海洋問題については以前より抑制的になっている」
とコメントした。
劉源氏は、海洋管理を行う組織が統一されることについて、日中間での偶発的な衝突の可能性を低減させるものだと述べている。
ベルギーのブリュッセルに本部を置くシンクタンク、国際危機グループは、昨年発表した報告書で
「協調性に欠け、互いに競争することすらある中国の海洋管理機関が、領土問題の悪化を助長している」
と警告していた。
劉氏の警告は、軍幹部や指導者の中にも、強大な日本との衝突、特に米国が介入するような状況になれば、共産党にとっては政治的な面倒になるだろうと懸念している者がいることを物語っている。
だが、中国は国民に対して数十年にわたり、日本による戦時中の侵略行為を大々的に宣伝し、敵意を植え付けている。
中国が譲歩すれば、破壊性を帯びた政治的反発が起こるはずだ。
防衛問題の専門家によると、劉氏のこのような態度は国内向けのものであり、中国政府が日本と交渉をする際に柔軟な対応を取れるよう意図したものであり、他の軍人の強硬な発言は、外国人に対して中国は領土問題について本気であると見せつけるためのものであるという。
事実、少し前に中国の政府系メディアは盛んに東シナ海への艦船の派遣や、海上での演習、新造艦の進水を報じ、領土の防衛を社説で訴えていた。
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【中国はどこへむかうのか】
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