●10日、人民日報海外版は、緊迫化する朝鮮半島情勢について「北朝鮮は形勢を見誤らず、米国は火に油を注がず、韓国は焦点を見失わず、日本はこの機に乗じて軍備増強するなど“火事場泥棒”になってはならない」とする記事を掲載した。資料写真。
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サーチナニュース 2013/04/10(水) 13:45
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0410&f=politics_0410_004.shtml
中国人ジャーナリストが北朝鮮問題で自国共産党を批判
中国当局が認める「高級記者」の肩書きを持つフォトジャーナリスト・記者の賀延光さんが10日、中国版ツイッターの新浪微博で、中国共産党機関紙・人民日報を批判した。
北朝鮮をとりまく緊迫した情勢について他国を批判し注文をつけるが、「自分の責任には言及しない」と論じた。
庶民の間では、米国への対抗意識から北朝鮮を「自らの信念を貫く」として評価する声も多い。
しかし、専門家の間では、「現在の情勢は中国とアジアの安定にとって極めて危険」として、そのような事態をもたらした自国の外交に対する批判的な見方も強い。
人民日報が10日付で、
●.北朝鮮には「形勢を誤って判断するな」、
●.米国には「火に油を注ぐな」、
●.韓国には「問題点を見誤るな」、
●.日本には「火事場泥棒をするな」
とする論説を掲載した。
賀さんは論説の主張そのものの是非には触れなかったが、
●.「自分の責任には言及しない」と、これまでの中国の対北朝鮮政策を批判した。
中国共産党あるいは中国を「お前」と呼び
●.「お前は長期にわたって虎を飼い、災いを作った。
紂を助けて暴虐な事態を招いた」
と主張。
紂とは古代の殷朝の最後の王で、「暴君」の代表とされている。
賀さんはさらに
●.「お前の長年の行いが、ならず者に核兵器を獲得する時間を与えた」
など、これまでの中国の「朝鮮半島の非核化のための努力」を全面的に否定した。
同“つぶやき”に寄せられた意見の多くは賀さんの見方を支持するものだ。
皮肉を込めた主張も散見することができる。
中国共産党について
●.「1000回間違えても、1万回間違えても、全部他人の間違い!」、
●.「歴史は証明している。赤い党は必ず英明で正確なのだ」
と指摘。
同党の独善的な体質や、問題発生の折に強弁を繰り返す姿勢をあてこすった。
賀さんの主張に賛意を示し、
●.「間違いない。今日の朝鮮(北朝鮮)は中国が一手に作ったものだ。
もしも戦争が勃発したら、死傷者について中国も責任があることになる。
心から米国と日本の旗が勝利を収めることを祈る。
一挙にして、この存在すべきでない国を殲滅(せんめつ)してほしい」
と主張する、中国人の意見としては相当に過激な書き込みもある。
賀延光さんは1951年生まれ。出身地は陜西省。高級記者の称号を持つ。中国青年報の図版部門総監督、中国報道撮影学会副会長。フォトジャーナリストとして活躍しているが、文章記事でも中国の最高報道賞を受賞したことがある。中国共産党員。
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サーチナニュース 2013/04/10(水) 17:29
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0410&f=politics_0410_008.shtml
人民日報が異例の論説…北朝鮮の「思い通りにはならない」
人民日報海外版は10日付で、
「半島問題、4カ国に対しての4つの話」
と題した論説記事を掲載した。
北朝鮮に対しては「情勢を読み間違えるな」との小見出しで、「特殊な国情がある」としても「半島情勢は朝鮮(北朝鮮)の考えや期待通りに進展するとは限らない」とこれまでにない調子で強く批判した。
署名原稿ではあるが、人民日報は中国共産党中央の機関紙であり、論説は同党の見解と考えてよい。
北朝鮮については
「軍備と科学技術を強め、自国の国家安全に合理的な関心を持つ、ありとあらゆる理由がある」
と認めた上で、
「国連安保理の関連議決に違反して、核兵器の実験や弾道ミサイル技術の発射実験を行う理由は何一つない」
と批判。
これまでの中国の主張とほぼ同じ内容だが、北朝鮮が主張する「平和的な人工衛星打ち上げ」の表現を全く無視した点が特徴的だ。
論説は続けて、2012年以来、朝鮮半島の情勢が緊張しつづけていることについても、北朝鮮が「逃れることのできない責任を持つ」と断言した。
北朝鮮について
「特殊な国情と、政治面の必要、政策の選択、政治言語の風格がある」
と指摘。
同国の特殊性について「内政問題であり、外部に干渉する権利はない」と主張した上で、
「朝鮮(北朝鮮)の言動の選択が半島の矛盾を激化させ、地域の平和と安定に影響を与え、国際問題としたならば」
論じた上で、
「朝鮮の(国としての)性質から、そのような状況を出現させることは、認められないことだ」
と指摘。
「北朝鮮にする話」の最後の部分では
「半島情勢の方向は、朝鮮が思惑し、期待しているように進展するとは限らない」
と釘をさした。
同論説は、
●.米国に対しては「火の上に油を注ぐな」との小見出しで、米国は総合国力と軍事力で北朝鮮を圧倒する超大国という立場をわきまえるよう主張。
米国については過去に姿勢を揺れかすことがあったことも、北朝鮮が米国の誠意を疑う原因になったと指摘し、強硬姿勢は朝鮮半島を緊張させるだけだと論じた。
●.韓国に対しては「問題点を見誤るな」と主張。
戦争が発生した場合には、韓国が最大の被害者のひとつになると指摘し、米国に追随するのではなく、半島の「火を消す」役割りを果たすべきと論じた。
●.日本に対しては「火事場泥棒を狙うな」と主張。
朝鮮半島の緊張が高まったことを軍備増強の口実にしている面が大きいと論じ、「脅威」を理由に軍備の増強や安全戦略の調整を行うことは、地域の情勢に対して複雑な要素を増やすだけだとの考えを示した。
同論説の米国、韓国、日本に対する主張は、中国の従来の主張と変わらない。
北朝鮮に対しての論調だけが、これまでにない強い批判となっている。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年4月11日 11時18分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71215&type=0
朝鮮半島緊迫化、「日本は“火事場泥棒”になるな」=軍備増強をけん制―中国紙
2013年4月10日、人民日報海外版は、緊迫化する朝鮮半島情勢について
「北朝鮮は形勢を見誤らず、米国は火に油を注がず、韓国は焦点を見失わず、日本はこの機に乗じて軍備増強するなど“火事場泥棒”になってはならない。
戦争は誰の利益にもならず、地域の安定を脅かすだけだ」
とする記事を掲載した。
以下はその概要。
朝鮮半島の緊張が日に日に高まっている。
地域の安定から中国国家利益の保護まで、さまざまな角度から問題をとらえる必要があるだろう。
まず、北朝鮮は形勢を見誤らないことだ。核実験や弾道ミサイル発射には一つの合理的理由もない。
半島情勢が自分の思惑通りになるとは限らない。また米国は火に油を注がないことだ。
米国の圧力や制裁は、北朝鮮を孤立させ、国連決議違反の口実を与えてきた。高圧的な態度は緊張を高めるだけだ。
韓国は焦点を見失わないことだ。
これまで米国の“傘”に守られてきたが、一度軍事衝突が起きれば一番打撃を受けるのは韓国だ。
北朝鮮や米国のあおりに踊らされてはならない。
日本は火事場泥棒になってはならない。
北朝鮮が衛星やミサイルを打ち上げるたび、日本はそれを口実に軍備増強を図ってきた。
北朝鮮の脅威を自らの安全戦略に利用するのは、地域の情勢を複雑化するだけだ。
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中国は大変である。
やることなすことが裏目に出て、北朝鮮をコントロールできなくなってしまっている。
でなくてもこのところ中国の威信が揺らいでいるのに、ここで実際に北朝鮮が何かしでかしたら、
「中国よ、オマエ何していたんだ!」
とその政治能力に疑いを持つものが多くなってしまう。
中国にとっては、「北朝鮮よ、なにもしないでおくれ」、と祈る気持ちだろう。
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CNNニュース 2013.04.11 Thu posted at 11:27 JST
http://www.cnn.co.jp/world/35030704.html
北朝鮮は「危険な一線に近付いている」、米国防長官
(CNN) ヘーゲル米国防長官は10日、挑発行動を強める北朝鮮について「危険な一線に非常に近付いている」との見方を示した。
ヘーゲル長官は国防総省で記者団に対し、「北朝鮮の言動は一触即発の状況を鎮める助けになっていない」と述べ、米国とその同盟国は北朝鮮の自重を望んでいると強調。
しかしそうならなかった場合、「我が国はあらゆる事態に対応する用意がある」と指摘し、「北朝鮮がいかなる行動に出ようとも、我々にはこの国を守り、この国と同盟国の利益を守る能力がある」と述べた。
米韓の当局者は、北朝鮮がいつでも弾道ミサイルを発射できる準備を整えているとみられると警告。
米国はレーダーと衛星で朝鮮半島の東部沿岸を監視し、日本は東京周辺にミサイル防衛システムを配備した。
中国では北朝鮮へのツアーがキャンセルになり、
米太平洋軍司令官は9日、
朝鮮戦争が1950年代に休戦になって以来、今ほどこの地域の緊張が高まったことはなかった
と語った。
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サーチナニュース 2013/04/11(木) 14:48
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0411&f=politics_0411_009.shtml
日本が朝鮮半島情勢を口実に軍備増強しないよう望む=ロシア外相
ロシアの国営ラジオ局「ロシアの声(VOR)」の11日付報道によると、
ロシアのラブロフ外相は10日、北朝鮮の情勢を軍備増強の口実にしないよう日本に働きかけた
ことを明らかにした。
中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。
ラブロフ外相は10日、
「日本の外相と同問題について話し合った。
日本側がわれわれの忠告を聞き入れ、平壌での不穏な動きを口実に、北東アジアでの軍備増強や当該地域の軍事バランスを歪める動きを行わないよう望んでいる」
と話した。
また、ラブロフ外相は
「日本が緊迫する朝鮮半島情勢を利用して軍事力を強化すれば、当該地域の安定にとってマイナスとなる」
との見方を示した。
』
【中国はどこへむかうのか】
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