●4月12日、格付け会社のフィッチ・レーティングスは、中国の地方政府による債務について悲観的な見方を示したが、最近の政府当局者らの発言をみると、フィッチの見方ですら楽観的すぎる可能性も出ている。 写真は2011年、上海で撮影(2013年 ロイター/Carlos Barria)
レコードチャイナ 配信日時:2013年4月9日 6時20分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71111&type=0
「オバマの次の大統領が率いるのは、世界一ではない米国」、
中国の世界における地位が急上昇―米誌
2013年4月5日、米誌フォーブスは「中国はどのくらい大きいのか」と題した記事を掲載、中国は「想像を超える巨大さ」であり、世界第二位の経済大国はなおも成長を続けていると述べた。環球網が伝えた。
GDPが15兆ドルを超える世界第一位の米国に対し、中国のGDPは約7兆5000億ドル。
だが、中国の世界的な地位は急上昇しており、この状況は変わりつつある。
OECDは、今後3年で中国経済が米国を超えると予想している。
つまり、オバマ大統領の後継者は、世界最強ではない経済国を率いる大統領になるのだ。
昨年、中国はドイツと米国を抑え、世界最大の観光客送り出し国となった。
中国の繁栄には、10%ではなく、7.5%のスピードによる経済成長で足りる。
一方で大気汚染、鳥インフルエンザ、水汚染、二酸化炭素排出、収入の不公平等、数えきれない問題がある。
いずれも速すぎる成長の対価だ。
国連による最新の研究では、中国の製造業はすでに年間生産高2兆9000億ドルとなり、二位米国の2兆4300億ドルを上回っている。
ここ2年で、中国の製造業は豊かな収穫を手にしたが、米国はFRBのおかげで生きながらえている。
中国はアジアをけん引し、中国の製造業は米国の安価な消費文化をけん引している。
今年2月、米国へのアジアからの輸出は22%増加したが、大部分が中国からのものだ。
昨年、米国の対中貿易赤字は過去最高の3150億ドルを記録、記録を刷新し続けている。
このような流れの中で、中国には環境保護と従業員の安全基準の近代化を実現することが求められる。
この目標の実現をサポートできる企業にとっては無限大のチャンスとなるだろう。
無数の課題はあるものの、中国の製造業は依然として活力を保っている。
中国は一部の伝統産業を捨て、イノベーションや付加価値の高いテクノロジー分野に参入している。
これこそが新世界だ。
様々な問題のために、多少荒削りな部分はある。
中国は行動しなければ、厳しいリスクにさらされることになる。
今行動を起こしても手遅れではない。
中国はさらに巨大になっていく可能性もあるが、
今はこの星に住むすべての人々がそれを楽しみにしている。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2013年4月9日 18時38分
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日米の製造業回復に遅れ、アジアは好調―中国メディア
2013年4月7日、経済参考報によると、日本、米国、アジアの一部の国家は今月1日に、最新の製造業に関する統計データを発表した。
データによると、日米の製造業はそれぞれの特長を示したが、いずれも予想を下回った。
その一方で、アジアの一部の国家の製造業は、再び拡大の軌道に乗った。
米供給管理学会(ISM)の発表したデータによると、拡大中の米国製造業の活動が3月にやや鈍化した。
製造業活動は依然として4期連続の拡大期にあるが、3月の米国製造業購買担当者景気指数(PMI)は2月の54.2から51.3に低下した。
エコノミストは、同指数は3月に小幅低下し54.0になると予想していた。
米国の3月の新規受注指数は、2月の57.9から51.4に低下し、12月ぶりの最低となった。
生産指数も2月の57.6から52.2に低下した。
また、石油・天然ガスの一部の輸出が、将来的にやや減少する見通しとなっている。
ISMの報告書によると、製造業が直面するコスト圧力は3月にやや緩和したが、依然として高い水準を維持している。
製造業活動データとは対照的に、同日発表された経済データのうち、輸出・在庫・雇用データは好調をキープした。
輸出受注指数は53.5から56.0に上昇し、過去1年間で最高水準となった。
雇用指数は2012年6月以来で最高水準に達し、52.6から54.2に上昇した。
在庫指数は51.5から49.5に低下した。
アナリストらは米国製造業の上述したデータについて、
「これらのデータの低下は、米国の緊縮財政の経済への影響が出始めたためだ。
この影響が形成されると、米国の製造業には今後一定幅の変動が生じる」、
「この現象は正常であり、米国製造業の拡大における一休みに過ぎない」
と異なる意見を発表している。
過去1年間のPMIデータを詳細に分析すると、経済活動を反映する同指数はほとんどの時期に50を上回り拡大を示したが、1年間で2度の変動が生じた。
前年同期と比べると、現在は大幅に拡大しているとは言えない。
米国政府の支出削減・増税の効果が現れると、米国製造業に対するマイナス影響が見られるようになるだろう。
米国のエコノミストは、
「今回の景気回復以来、米国工業生産額の年間増加率は5%という実感できる水準に達しており、実質的なGDP成長率の2倍に達した。
その1つの原因としては、製造業のサービス業より強い周期性が挙げられる」
と指摘した。
その他の先進国と比べると、米国製造業の回復の勢いが強く示されている。
米労働統計局が発表したグローバル統計データによると、米国製造業の労働生産性の上昇率は、その他の先進国を2%上回っており、間接的に労働コストを引き下げた。
米国の天然ガス価格は英国・欧州・アジアを下回っており、この価格差は広がり続けている。
米国の天然ガス価格は現在、アジアの平均水準の4分の1もしくは3分の1のみとなっている。
しかし米国の輸出不振は、製造業の回復を制約している。
一方、日本の製造業は米国の「復活」と比べた場合、「回復」と呼ぶのがやっとだ。
今月1日に発表された日銀短観によると、日本の大企業の景況感は2四半期連続の悪化を経て、1~3月にやや改善されたが、製造業の改善は期待されていたほどではなかった。
3月の大手メーカーの景気動向指数はマイナス8ポイントに上昇し、2012年12月のマイナス12を大きく上回ったが、エコノミストのマイナス7ポイントという予想を下回った。
第1四半期の大手メーカーの資本支出は2.0%減となり、予想されていた2.3%増を下回った(2012年12月の調査時は6.8%増)。
これは企業の支出増に対する不安を反映している。
3月の企業全体の雇用指数は、依然としてマイナス1ポイントとなった。
しかしアナリストは、日本経済の先行きは楽観視できるとしている。
米国経済の回復と需要増のけん引、日本の金融緩和策による影響を受け、日本経済に底打ちの兆しが見えている。
大手メーカーの今後3カ月間の状況は引き続き改善され、6月の業況判断指数はマイナス1ポイントになる見通しだ。
日米製造業の回復ペースは予想を下回ったが、アジアの一部の経済体の内需が刺激されたことで、アジアの一部の国と地域の製造業が拡大している。
今月1日に発表されたPMIによると、韓国・台湾・インドネシア・ベトナムの製造業活動が拡大している。
そのうち韓国の製造業活動が、過去1年間で最も活発になっている。
HSBCが発表した韓国PMIは52.0に達し、2月の50.9を上回った。
台湾の製造業活動は内需および輸出受注の増加を受け回復し、3月のHSBCが発表した台湾PMIは2月の50.2から51.2に上昇した。
インドネシアの製造業活動は、新規受注の急増により拡大した。
新規輸出受注は小幅増にとどまったが、HSBCが発表したインドネシアPMIは2月の50.5から51.3に上昇した。
HSBCのエコノミストは、「旺盛な内需がインドネシア製造業の支柱となっており、今年下半期に輸出が第2の支柱になるだろう」と指摘した。
ベトナムの製造業は中国・日本・タイからの需要増により拡大した。
HSBCが発表したベトナムPMIは、2月の48.3から50.8に上昇した。
(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/内山)
』
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レコードチャイナ 配信日時:2013年4月9日 17時2分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71143&type=0
高成長時代が終わった中国、
低成長モデルへの移行は難しいチャレンジに―英紙
2013年4月2日、英紙フィナンシャル・タイムズは記事
「なぜ中国経済は崩壊するかも知れないのか?」
を掲載した。8日、参考消息(電子版)が伝えた。
今年3月、中国国務院発展研究センター主催の中国開発フォーラムで、同センターのエコノミストの論文が公開された。
2000年から2010年にかけ年平均10%成長を続けてきた中国だが、2018年から2022年にかけて成長率は6%台にまで低下するという。
インフラ投資の潜在的な可能性が低下し、固定資産投資に占めるインフラ投資の比率が低下していること、投資のリターンが減少していること、労働供給の伸び率が減少していることなどがその理由としてあげられている。
1970年代の日本、1990年代の韓国が経験したように、中国にも「ナチュラル・ランディング」が到来したとの予想だ。
ただし急激な成長率低下でパニックが起きないか、投資低下を消費が補うための企業部門から家計部門への所得移転ができるかなどのリスクはある。
中国政府は対応に必要な手段を持っており、中国経済も潜在力を秘めている。
しかしこの移行はきわめて困難な課題だ。日本が犯したように必然的に到来する経済原則に対応できない可能性もある。
次の10年は中国にとって難しい時期となるだろう。
』
米誌フォーブスのように
「これこそが新世界だ。中国はさらに巨大になっていく、それがこの星に住む人々の楽しみ」
というところもあれば
英紙フィナンシャル・タイムズのように
「なぜ中国経済は崩壊するかも知れないのか?」
と、判断はいろいろである。どちらをとるかは人によって違う。
習近平の時代が終わったときにその答えは出ているであろう。
いま言えることは、実務は安全側で、展望は成長側にである。
さて次は、ソロスの発言を聞くことにする。
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朝鮮日報 記事入力 : 2013/04/10 08:33
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/04/10/2013041000458.html
「2年後に中国に金融危機」 ソロス氏が警告
●ジョージ・ソロス氏
中国は2年後、世界的な金融危機を呼んだ米国のサブプライムローン問題のような大規模な金融危機に直面するかもしれない―。
米国ウォール街の大富豪でヘッジファンド「ソロス・ファンド・マネジメント」を率いるジョージ・ソロス会長(83)はそう警告した。
ブルームバーグ電によると、ソロス会長は8日、中国・海南島で開かれた博鰲アジアフォーラムで演説し
「急成長している中国のシャドーバンキング(影の金融)が2007-08年の金融危機当時の米サブプライムローン市場と似た様相を見せている」
と指摘した。
シャドーバンキングは、銀行のような厳格な規制を受けないヘッジファンド、投資銀行、保険会社など銀行以外の金融機関の総称だ。
実際に中国沿海部の浙江省温州市では11年に世界的な景気低迷や中国不動産市場の不振で、ローン業者が連鎖倒産に追い込まれている。
ソロス会長は
「米国の経験に照らせば、中国当局は2年程度はそうした非従来型の金融システムのリスクをコントロールできるとみている。
中国当局が市場リスクをどうコントロールしていくかが、中国だけでなく、世界経済にとっても非常に重要だ」
と指摘した。
ソロス会長はまた、
投資と輸出に過度に依存する中国の現在の成長モデルは、今後1-2年は持ちこたえられる
との見方を示した。
』
「投資と輸出に過度に依存する中国の現在の成長モデルは、今後1-2年は持ちこたえられる」
ということは、3年後以降については危険な状態に突入することになるということになってしまうが。
よって、
「資金はこの2年以内に中国から引き上げた方が賢明」
という結論になってしまうのだが。
『
中華人民共和国 2013/04/10 09:44
http://www.emeye.jp/disp%2FCHN%2F2013%2F0410%2Fstockname_0410_003%2F0%2F1/
フィッチ、中国長期国債を「A+」に1段階引き下げ
格付け会社フィッチ・レーティングスは9日、中国の人民元建て長期国債格付けを1段階引き下げて最上位から5番目の「A+」にしたと発表した。
従来は「AA-」。
格付けとしては日本と同位となる。
フィッチは地方政府の借り入れ拡大の不透明性を引き下げの理由に挙げており、
シャドーバンキング(陰の銀行)など中国経済すべての与信総額が増加から金融システムに対するリスクが高まっている
とした。
』
『
ロイター 2013年 04月 12日 14:03 JS
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE93B02U20130412
アングル:中国の地方債務、フィッチの見方ですら楽観的すぎる可能性も
[上海 12日 ロイター]
格付け会社のフィッチ・レーティングスは、中国の地方政府による債務について、その他の分析調査に比べてはるかに悲観的な見方を示したが、最近の政府当局者らの発言をみると、フィッチの見方ですら楽観的すぎる可能性も出ている。
フィッチは今週、中国の長期自国通貨建て格付けを「AAマイナス」から「Aプラス」に引き下げた。フィッチは、中国全体の政府債務が2012年末時点で国内総生産(GDP)の74%に相当し、そのうち49%ポイントが中央政府の債務で、25%ポイントが地方政府の債務だと指摘している。
地方債務に関するシステミックリスクへの対処は、習近平政権の優先課題の1つだとみられている。
中国政府は2008年の金融危機時に4兆元の景気刺激策を発表。
地方債務への懸念が初めて浮上した。
2011年に危機をめぐる情勢が安定化したことを受け、政策当局者らは減速している景気を下支えするために新たにインフラ投資を打ち出した。
最近のデータによると、地方債務は昨年に再び拡大した。
フィッチによる中央と地方を合わせた中国の対GDP政府債務比率は、スタンダード・チャータードの推計である50%よりもはるかに高い。
北京に本拠を置く調査会社GKドラゴノミクスは49%、バークレイズは62%とみている。
ただ、実際にはフィッチの見方も楽観的すぎるのかもしれない。
中国の審計署(会計検査院に相当)トップは最近、地方債務残高は2012年末時点で15兆─18兆元に達したとの推計を示した。
これはGDPの29─35%に相当する水準だ。フィッチの推計である12兆8500億元を大きく上回る。
審計署が前回示した地方債務残高の推計値は2010年末時点で10兆7000億元というものだった。
また、中国の項懐誠・元財政相は先週開かれたフォーラムで、地方債務はトータルで20兆元に達するかもしれないと述べた。
■<あいまいな分類>
フィッチは、政府債務に企業や家計部門の債務も含めた中国全体の債務規模は対GDP比で198%に達するとしている。
これはその他のアナリストの推計にほぼ沿っている。
中国の債務をめぐっては、分類が不明確なため不満が渦巻いている。
中国の法律では、地方政府が債券を直接発行することはできず、地方政府による資金調達のための特別目的会社「地方融資平台」(LGFV)を通じて数兆元を借り入れている。
しかし、どの事業体が地方政府の債務を抱える地方融資平台なのか、もしくは公有企業が運営する事業会社なのか定かではなく、どちらのケースでも企業債務と計上されている。
フィッチは格下げに伴って発表した声明で、
「企業と(地方政府)セクター間における融資分類があいまいだ。
地方政府の債務をめぐる透明性の欠如は他国と比して中国の欠点だ」
と指摘した。
中国の銀行監督当局は2011年、地方融資平台のブラックリストを作成。
地方融資平台が銀行からの融資を受けにくくして以来、融資分類はますます分かりにくくなった。
多くの地方融資平台が地方財政を支える役割を覆い隠すようになったためだ
スタンダード・チャータード(香港)の大中華圏調査部門トップ、スティーブン・グリーン氏は最近の調査ノートの中で、地下鉄を建設している地方都市のある地方融資平台幹部との会議に触れ、
「われわれは彼らが公共インフラプロジェクトに主としてかかわると考慮し、どのように銀行融資を受けるのか尋ねた。
これに対し、立腹したこの財務マネジャーは、自分たちは地方融資平台ではない、と回答した」
と指摘。
「この結果、われわれが『企業』のレバレッジとみていたうちの一部分は政府のバランスシートに移されるべきだということになった。
しかし、どのくらいかということについては分からない」
と説明した。
実際のところ、少なくとも現時点では、地方政府の債務規模は単純に分からないのではなく、知りようがないのかもしれない。
過去1年間における当局の声明をみると、政府自身ですら、地方融資平台が債務不履行(デフォルト)に陥った際、どの債務を政府債務として扱うか決めかねているようだ。
規制当局は、地方債務を財源としたプロジェクトの種類を基に、地方債務の分類を進めている。
これは、地方融資平台向けの債権は暗黙の政府保証が付いていると信じている銀行や債券投資家にとって、思い違いだったとの結果に陥る可能性を意味している。
(Gabriel Wildau記者;翻訳 川上健一;編集 吉瀬邦彦)
』
「誰も、何も知らない」
知る方法がない。
【中国はどこへむかうのか】
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