2013年4月19日金曜日

中国政府:新たな言論規制へ乗り出す

_


●17日、政府の情報規制がウェブサイトやSNSにまで拡大していることを受け、メディアを監督する国家新聞出版広播電影電子総局は、「報道関係者のネット活動管理強化に関する通知」を公布。海外メディアの情報の使用まで制限する内容に疑問の声が上がっている。資料写真。


レコードチャイナ 配信日時:2013年4月19日 11時24分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71484&type=0
 
習近平政権が新たなメディア規制策を発表
=検閲強化にジャーナリストたちは反発―米華字紙

 2013年4月17日、中国政府の情報規制がウェブサイトやSNSにまで拡大していることを受け、メディアを監督する国家新聞出版広播電影電子総局は、「報道関係者のネット活動管理強化に関する通知」を公布。
 海外メディアの情報の使用まで制限する内容に疑問の声が上がっている。
 多維新聞が伝えた。

 「通知」は、メディア関係者に対し、団結と安定の呼びかけ、
●.プラス面を中心とした宣伝、
●.伝統的メディアやブログ、ウェイボー(中国版ツイッター)等のメディアによる多数意見の伝達、
●.世論のけん引、
●.有害情報の浸透と伝播の自覚的阻止、
●.権威ある情報筋の確認を得ていないネット情報を引用、報道しないこと、
●.ネット上のデマや憶測を伝達、転載しないこと
などを求めている。

 通知では
★.取材と編集の規範化、
★.ニュースサイトの管理、
★.ウェイボーやブログの管理をそれぞれ強化
することが強調され、取材と編集に関しては、
★.製作と編集、審査の過程で、話題性や発行部数、視聴率の追求による信ぴょう性の低い報道を行わない
よう求めている。
 また、
★.メディア各社は許可なく海外メディアや海外サイトの情報を使用してはならないと規定している。

 これについて、香港の著名ジャーナリストであり、国際ジャーナリスト連盟のアジア代表を務める胡麗雲(フー・リーユン)氏は、
 「政府はジャーナリストに対し報道の自由を認めず、一方的に圧力をかけ続けている。
 国際社会からの声を無視し、報道の自由を求める国内のジャーナリストたちの声に耳を傾けようとしない」
と批判した。

 国際ジャーナリスト連盟によると、中国政府による検閲はネット空間にまで広がっている。
 かつて山西青年報および新華社の山西支社に所属していた記者の高勤栄(ガオ・チンロン)氏は、腐敗を暴露したことで懲役8年の刑に処された。
 釈放後、高氏は市民記者としての立場で、腐敗事件を暴き続けている。

 高氏は、市民記者の激増により、ネットがどれだけ制限されても、腐敗は暴露されるようになったと述べ、
 「メディアへの制限は依然として存在するが、ネットがあれば一人ひとりが記者になる。
 数多く存在する腐敗を覆い隠すことはできない」
と語った。

 また、自由アジア放送によると、香港やマカオのメディアも、これまでにない大きな圧力を受けており、自主規制の風潮が強まっているという。




レコードチャイナ 配信日時:2013年4月30日 10時41分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71829&type=0

中国政府が報道規制を強化、四川地震や環境汚染のマイナス報道を禁止―仏メディア

 2013年4月28日、仏ラジオ国際放送・RFI中国語版サイトは、中国政府が国内メディアに対し、20日に発生した四川省雅安市の地震や深刻な環境汚染に関するマイナス報道を禁止する命令を下したと報じた。

 中国共産党中央宣伝部はこれまでにも四川地震の報道に関し、厳しいチェックを行っていたが、今後は同地震に関するマイナス報道を禁止し、回顧録や評論についても厳格な検閲を設けるという。
 今回の措置はこれまでよりも一歩踏み込んだ報道規制といえよう。

 また、ここ数日、ソーシャルメディア上に複数の上海市民が
 「上海市松江区の電池工場が黄浦江を汚染したが、当局は各メディアに対し、これに関する報道や評論を禁じた
と書き込んだ。
 自動車用バッテリーを生産する同工場は13年下半期の稼働スタートを目指し、11年に安徽省合肥市のエネルギー開発企業と松江区人民政府が契約を結んでいる。
 総投資額10億元(約160億円)で、完成すれば100億元(約1600億円)規模のリチウムイオン電池を生産できる国内最大の自動車バッテリー生産基地になる見込みだ。

 現在、不安を抱いている多くの周辺住民が抗議活動を開始した。
 自家用車に環境保護を訴える緑のリボンや抗議文を貼りつけての走行や、インスタントメッセンジャーやマイクロブログへの投稿を続けている。
 しかし、この件に関する報道は当局の命令により削除された。

 中央宣伝部は今回の禁止令のなかで、機密保持についても言及。
 宣伝部の会議内容がメディアの編集者を通じて海外メディアに漏れたことから、今後は各メディアの責任ある立場の者だけが会議内容を管理し、ネット上に公開しないよう強く求めている。




レコードチャイナ 配信日時:2013年4月30日 23時40分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71847&type=0

<中華ボイス>
国と関連企業に良心はない!
四川省地震で政府を批判した男性が拘束される―中国人作家


●30日、中国・四川省雅安市で発生した地震は甚大な被害をもたらした。中国の作家・梁文道氏は、「先般の地震についてインタビューを受けた男性は政府に苦言を呈し身柄を拘束された。すぐに彼の身柄を解放しろ!」と発言した。写真は雅安市蘆山県の被災地。

 2013年4月30日、中国・四川省雅安市蘆山県で今月20日に発生したマグニチュード(M)7.0の地震は、甚大な被害をもたらした。
 中でも、2008年の四川大地震後に再建された建物を含む家屋のほとんどが損壊したという事実に、手抜き工事が横行していたのではないかとの疑念が噴出している。

 中国の作家・梁文道(リョン・ウェンダオ)氏は今月25日、
 「四川省雅安市で起きた地震について、インタビューを受けた男性は
 “日本の東日本大震災では、地震による家屋の倒壊はほとんどなかった。
 一方、四川省雅安市で起きた地震により前回の地震後に再建された多くの家が崩れ、たくさんの犠牲者が出た。
 問題は政府と不動産開発企業にある。
 政府と企業にはもはや良心などなく、人の命を軽視している”
と発言し、警察に身柄を拘束された。
 すぐに彼の身柄を解放しろ!こんなやり方は横暴すぎる!」
と意見を発表した。







【中国はどこへむかうのか】


_