2013年4月9日火曜日

「熱核戦争の前夜」:北朝鮮、韓国内の外国人に退避呼びかけ、何かをするだろう




●北朝鮮中距離弾道ミサイル「ムスダン」


●米国のSM3ミサイル




サーチナニュース  2013/04/09(火) 17:54
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0409&f=politics_0409_008.shtml

北朝鮮:韓国内の外国人にも退避呼びかけ、「熱核戦争の前夜」

  北朝鮮のアジア太平洋平和委員会の報道官は9日、朝鮮半島情勢は「熱核戦争の前夜」として、韓国内の外国人にも退避を呼びかけた。

  危機の高まりの原因を
 「米国と“南朝鮮傀儡(かいらい)”のエスカレートする敵対行動と侵略戦争挑発の陰謀」
と決めつけ、朝鮮半島情勢は「熱核戦争の前夜」と主張。

  自国の方針として、
 「民族の尊厳と国家の主権を侵略者の強まる威嚇」に対して「軍事的対応措置をとることを宣言した」
と、これまでの主張を繰り返した。

  「朝鮮半島で戦争の導火線に火がついた場合、それは全面戦争であり、無慈悲な報復聖戦になるだろう」
と表明。

  戦争勃発の際には、
 「韓国にいる外国人が被害を受けることは願わない」
と主張し、アジア太平洋平和委員会として
 「ソウルをはじめとする南朝鮮にあるすべての外国機関、企業、観光客を含む外国人は自らの安全のために、事前に退避あるいは疎開対策を講じなければならない」
と宣言した。



NHKニュース 4月9日 15時36分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130409/t10013787981000.html

北朝鮮 、韓国の外国人にも退避呼びかけ

 北朝鮮は、韓国と共同で運営するケソン工業団地を操業停止に追い込んだのに続いて9日、韓国国内に滞在している外国人に対し、安全のため国外退避の準備をするよう呼びかけ、韓国政府にさらなる揺さぶりをかけるねらいがあるとみられます。

 これは、北朝鮮で韓国との対話の窓口になっているアジア太平洋平和委員会が9日、国営メディアを通じて発表した報道官談話で呼びかけたものです。
 談話は、
 「戦争が勃発した場合、南にいる外国人が被害を受けることを、われわれは望まない。
 ソウルをはじめ、南にあるすべての外国機関と企業、観光客らを含む外国人が安全のために退避に向けた対策を立てるべきだと通知する」
として、韓国に滞在している外国人に対し、国外退避の準備をするよう促しています。
 アジア太平洋平和委員会は8日、南北が共同で運営するケソン工業団地から北朝鮮の労働者を全員撤収させると発表した朝鮮労働党のキム・ヤンゴン書記がトップを務める組織です。
 北朝鮮は先週、ピョンヤンの外国の大使館などに対し、
 「戦闘が起きた場合、今月10日以降、安全を保証できない」
と通告しており、韓国にいる外国人に対しても不安をあおることで、韓国政府にさらなる揺さぶりをかけるねらいがあるとみられます。



(2013年4月9日20時05分  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20130409-OYT1T01184.htm?from=ylist

「一切の動揺見られず」北の退避警告に韓国冷静

 【ソウル=中川孝之】北朝鮮が9日、在韓外国人に退避計画の準備を警告した背景には、「戦争前夜」を演出し、緊張を高める目的がある。

 ただ、北朝鮮の声明発表後もソウルなどでは目立った混乱はなく、主要国も冷静に対応している。
何を
 北朝鮮の警告について、韓国大統領府報道官は「韓国人と在韓外国人にとって韓国軍の信頼は高く、一切の動揺は見られない」とコメント。別の韓国政府当局者は「韓国社会の不安をあおる狙いだ」と不快感を示した。

 ソウルの米国、中国両大使館の広報担当者は本紙の取材に、自国民向けに「特段の措置を取る予定はない」と口をそろえた。

 今回の警告を発表したアジア太平洋平和委員会は、朝鮮労働党の金養建(キムヤンゴン)書記が委員長とされる。金氏は8日には開城(ケソン)工業団地からの北朝鮮従業員の撤収を宣言した。宣言通り、9日、北朝鮮従業員は出勤せず同団地の操業が事実上、停止した。一連の動きは、緊張を最大限に高める「瀬戸際戦術」の一環とみられる。


 ここまで脅しをかけておいて「何もしない」ということは考えられない。
 「何もしないだろう」と安易に考えるのは、「ノー天気」としか思えない。
 北朝鮮としてもメンツがあるので、「何かはする」だろう。
 では、何をどうするか、が問題になるのだが?


レコードチャイナ 配信日時:2013年4月10日 7時39分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71163&type=0

「第2次朝鮮戦争はぼっ発するか?」、
不測の事態が引き金に―米紙

 2013年4月8日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(中国語電子版)は、
 「第2次朝鮮戦争はぼっ発するか?」
と題する記事を掲載した。以下はその概要。

 朝鮮半島で再び戦争が起きる確率は何パーセントなのか。
 アナリストの多くは可能性は非常に低いとみている。
 なぜなら戦争ぼっ発は北朝鮮にとって自殺行為にほかならないからだ。
 しかし、北朝鮮の動きが理性を失ったとしたらどうなるだろうか。

 北朝鮮の3軍(陸・海・空軍)総司令は、やっと30歳になったばかりの金正恩(キム・ジョンウン)第1書記だ。
 儒教文化が根強く長幼の序を重んじる北朝鮮では、金第1書記が年配者の意見を重んじるとみる人がいるかもしれない。
 また、長くスイスで教育を受けた金第1書記は、より開放的な態度をとると思う人もいるかもしれない。
 しかし、皮肉なことに実態は逆だ。
 若くて海外生活が長いからこそ、彼は強硬姿勢をとらざるを得ないのだ。

 このような状態で怖いのは、金融業界でいう
 「不測の大事件」、いわゆる“ブラック・スワン”の発生だ。
 小規模の衝突が大事件に拡大する恐れがある。
 1発の銃弾が第1次世界大戦を引き起こしたのだとすれば、ブラック・スワンが朝鮮戦争を再発させる可能性があるのだ。



サーチナニュース 2013/04/10(水) 09:31
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0410&f=national_0410_005.shtml

【中国BBS】
利益を得る日本、損失を被る韓国…北朝鮮を巡る緊張

  中国大手検索サイト百度の掲示板に
 「北朝鮮を巡って戦争になった場合、最大の損失を被るのは韓国だ」
というスレッドが立てられた。
 スレ主の主張に対して、中国人ネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。

  スレ主は、もし本当に戦争になった場合、
★.韓国がもっとも大きな損失を被る一方、
★.日本は竹島(韓国名:独島)や尖閣諸島(中国名:釣魚島)を巡る対立で有利となり、自衛隊の国防軍化など軍隊の常設化を進めることになる
と推測、もっとも得をするのは日本と米国だと主張した。

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  中国人ネットユーザーからは
 「戦争になれば、韓国の電子産業が衰退するから日本には有利だろうな」
という意見や
 「米国にとってはさほど得にはならないだろうから、最大の受益者は日本だな」
など、スレ主に同意する意見が寄せられた。

  また、
 「オレが心配なのはわが国が巻き込まれないか、ということだ。すぐお隣の国なんだし」
と不安を口にするユーザーがいる一方で、
 「戦争になるとは限らない。金正恩は自惚れすぎている。
 敵を軽んじていると敗けるぞ」
というコメントもあった。

  ほかには、
 「金正恩がソウルを解放するのならオレは支持する」
というユーザーや、
 「韓国は北朝鮮のほかに日本こそが真の敵だということを理解すべきだ」
という主張もあった。

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  朝鮮半島を巡って緊張が高まっている。
 北朝鮮は挑発的な言動を繰り返し、10日にも中距離弾道ミサイル「ムスダン」を発射する可能性があるという。

  日本は北朝鮮が「ムスダン」を発射した場合に備え、首都圏などに地対空ミサイル「PAC3」を展開しているほか、日本海に迎撃ミサイルを搭載したイージス艦2隻を派遣した。




朝鮮日報 記事入力 : 2013/04/10 10:21
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/04/10/2013041000908.html

日米、イージス艦搭載のSM3ミサイルで迎撃態勢
北朝鮮が東部沿岸からムスダン・ミサイルを発射したら…
 
 北朝鮮が中距離弾道ミサイル「ムスダン」を10日にも発射する可能性が高まる中、日本と米国が迎撃を行う可能性に注目が集まっている。

 ムスダン・ミサイルの最大射程は3000-4000キロで、グアムまで射程に含まれるため、最大射程で発射された場合には日本列島を飛び越えることになる。
 その場合、北朝鮮のミサイルに対する迎撃命令を下した日本が、実際に海上でミサイルを迎撃する可能性がある、というのが専門家の評価だ。

 日本が東海(日本海)に展開させた2隻のイージス艦はSM3迎撃ミサイルを積んでおり、SM3は最大高度150-500キロで弾道ミサイルを迎撃できる。
 韓国軍の消息筋は
 「ムスダンが最大高度300-400キロに達する前に、日本のイージス艦のSM3ミサイルが迎撃することは、技術的には不可能ではない
と語った。

 とはいえ、ムスダンが日本列島を飛び越えたとしても、日本の領空(高度100キロ前後)よりはるかに高いところを飛んでいくため、北朝鮮のミサイルが誤って日本列島に落ちない限り、実際に迎撃を行う可能性は低い、という分析もある。

 SM3ミサイルが発射されても、迎撃に成功するかどうかは未知数だ。
 米国国防総省は2001年以降、SM3ミサイルを用いた迎撃実験を30回実施し、24回成功した。
 成功率は80%だが、おとりの弾頭を識別する問題など、越えるべき山はまだ残っているという。

 北朝鮮のミサイルがグアムを狙っているとすれば、米国も迎撃に乗り出す可能性がある。
 米国は、高度150キロでミサイルを迎撃できるミサイル防衛(MD)システムを数週間以内にグアムに展開すると表明したが、まだ配備していない。
 このため、米国が実際に迎撃に乗り出すとすれば、日本のようにイージス艦に積んだSM3ミサイルを使用するとみられる。
 韓国政府の消息筋は
 「北朝鮮が実際にグアムの近くに落ちるようミサイルを撃ったら、本当に戦争挑発行為と見なされかねないため、そんなことをする可能性は低いのではないか」
と語った。



朝鮮日報 記事入力 : 2013/04/10 10:05
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/04/10/2013041000833.html

【社説】北がミサイルを発射して日本が迎撃したら

 北朝鮮が中距離弾道ミサイル「ムスダン」2基を移動式発射台に設置し、東海(日本海)方面に移動させた。
 韓国大統領府(青瓦台)の金章洙(キム・ジャンス)安全保障室長は、北朝鮮が10日前後にミサイルを発射する可能性が高いと述べた。
 ムスダンの射程距離は3000キロに達する。北朝鮮が実際にこのミサイルを東海に向けて最大射程で発射すれば、日本列島の上空を通過する可能性がある。
 だが北朝鮮は今のところ、ミサイルの落下が考えられる地域に航行禁止区域を設定していない。
 北朝鮮が、民間人の安全に対する最低限のルールすら守らずにミサイルを発射すれば、暴挙といえる挑発を再び行うことになる。

 日本は、北朝鮮のミサイルが日本の領土上空を通過すれば迎撃する可能性があることが分かった。
 日本はすでに海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を搭載したイージス艦2隻を展開している。
 弾道ミサイルの迎撃は成功率が高くない。
 だが北朝鮮がミサイルによる挑発を強行し、日本が迎撃ミサイルを発射すれば、
 迎撃の成功・失敗にかかわらず「準・軍事衝突」とみるべきだ。
 北朝鮮発の危機がいっそう高まるのは間違いないだろう。

 日本による迎撃が成功すれば、北朝鮮の性格からして腹いせに新たな挑発を仕掛けると考えられ、韓国がその対象になる可能性が極めて高い。
 また、事実上の長距離弾道ミサイル(北朝鮮は衛星打ち上げ用ロケットと主張)発射に対する国連の制裁を受けている北朝鮮がさらにミサイルを発射すれば、国連は制裁をよりいっそう強めるだろう。
 北朝鮮がこれに反発して再び挑発を仕掛ける場合、そのときも韓国が狙われる可能性が高い。

 開城工業団地の操業を停止に追い込んだ北朝鮮がミサイルの発射まで強行すれば、危機をあおるために用意していたカードはほとんど使い切ることになる。
 その場合、北朝鮮は緊張緩和に向けた「出口戦略」を取るのか、あるいは局地挑発という最後のカードを切るのかを選ばなければならない。
 北朝鮮指導部が合理的に動くのであれば、自滅につながる局地挑発という手段は避けるだろう。
 だが現在の北朝鮮指導部の迷走ぶりを見る限り、次の動きを予測するのは非常に危険なことだ。

 北朝鮮の朝鮮アジア太平洋平和委員会は9日
 「韓国に滞在する外国人は、事前に退避に向けた対策を立てよ」
と威嚇した。
 現時点で最善の対応は、毅然(きぜん)と対処することで北朝鮮に挑発の言い訳を一切与えず、その上で、実際の挑発が招く最悪の事態に向かって北朝鮮がこのまま突き進むことのないよう、強力な予防的対策を講じることだ。





【中国はどこへむかうのか】


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