●15日、新華網は記事「駐中国北朝鮮大使、現在の情勢に対する北朝鮮側の立場を説明」を掲載した。米国の陰謀に対抗するべく、核兵器を武器に決死戦を挑むと言明している。資料写真
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サーチナニュース 2013/04/16(火) 15:28
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0416&f=politics_0416_014.shtml
北朝鮮が最後通牒、文末で「対話と交渉を願うなら謝罪せよ」
北朝鮮国営の朝鮮中央通信は15日付で、
「朝鮮人民軍最高司令部の最後通牒状」
と題する文章を発表した。
韓国の市民団体が15日、ソウル市内で金正恩(キム・ジョンウン)第1書記らの写真を燃やしたことへの反発の形式をとった。
文章は
「予告のない報復行動を開始」、
「朝鮮革命武力の軍事的示威は、われわれの最高の尊厳を毀損(きそん)させたあらゆる敵対勢力に対する協力な鉄槌になるであろう」
などと、韓国側を恫喝(どうかつ)する一方で、文末部分で
「心から対話と交渉を願うなら謝罪せよ」
などと表明した。
4月15日は、金正恩第1書記の祖父である故金日成(キム・イルソン)主席の誕生日を祝う太陽節だった。
“最後通牒状”はまず、自国情勢について「たとえ先鋭な情勢が継続」していたとしても、「こぞって立ち上がり、太陽節を民族最大の慶事として異議深く慶祝」と表明。
一方で、ソウルにおける市民団体の活動を
「唯一、南朝鮮のかいらいだけが白昼にソウルの真ん中で反共ごろつきの群れを駆り出して反共和国集会というものを開いて、われわれの最高の尊厳の象徴である肖像画を燃やす天人共に激怒する蛮行を働いた」
と主張。
いつも通り、思いつく限りの言葉で韓国側を非難した。
文章は、朝鮮人民軍最高指令部名義で、南朝鮮のかいらい(韓国政府を指す)に対して、「最後の通牒状」としてまず、ソウル市中心部で同様の事態が繰り返される場合「われわれの予告のない報復行動が開始されるであろう」と宣言。
報復の対象として
「われわれの最高の尊厳をき損させることに直接、または間接的に加担する者、それをあおり立てて黙認する者と当該の当局機関および部署」
と列記した。
報復の具体的手段としては、
「千万の軍民が最高の尊厳をどのように仰いで守るのかを見せるための朝鮮革命武力の正々堂々たる軍事的示威行動」
と説明。
さらに
「朝鮮革命武力の軍事的示威は、われわれの最高の尊厳をき損させるあらゆる敵対勢力に対する強力な鉄槌になるであろう」
と表明した。
“最後通牒状”は最後の部分で、
「かいらい当局者(韓国政府を指す)が心から対話と交渉を望むなら、今まで働いた大小すべての反共和国敵対行為に対して謝罪し、全面注視するという、実践的意志を全同胞に示すべき」
と主張した。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年4月16日 23時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71404&type=0
北朝鮮、韓国に最後通牒「予告なしの報復行動」―北朝鮮メディア
2013年4月16日、北朝鮮の国営朝鮮中央通信によると、北朝鮮の朝鮮人民軍最高司令部は同日、韓国に対する「最後通牒状」を発表し、「予告なしの報復行動」を開始すると発表した。
京華時報が伝えた。
韓国の金寛鎮(キム・グァンジン)国防相は同15日の国会答弁で、
今のところ北朝鮮に全面戦争へ向けた準備の兆候は見られないと表明。
最近の北朝鮮による一連の敵対的言論、朝鮮半島の政治・軍事情勢からみて、
北朝鮮が「局地的な挑発」を行う可能性があると指摘していた。
また、韓国国防省報道官はこれまで、北朝鮮が発射を予告した今月10日から5日以上過ぎているため
「さらに延期される可能性がある」
と指摘。
具体的な時期については「いくつかの条件による」として、韓国側は北朝鮮の動向をつぶさに監視していると述べた。
しかし、一方で同報道官は、今後数日以内の発射の可能性も否定できないと説明。
ミサイルに燃料が注入され、「政治的決定」が下されれば、すぐにも発射されるだろうと予測した。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年4月16日 12時45分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71351&type=0
「米国の陰謀を打ち破るため核兵器を手に決死戦を挑む」
―駐中国北朝鮮大使が新華社に書簡
2013年4月15日、新華網は記事
「駐中国北朝鮮大使、現在の情勢に対する北朝鮮側の立場を説明」
を掲載した。
15日、李揆亨・駐中国北朝鮮大使は「最近の朝鮮半島情勢に対する視点と原則的立場」と題した書簡を新華社に送った。
その要約は以下のとおり。
米国の狂気じみた核戦争の挑発という陰謀によって、現在の半島情勢は最悪の局面を迎えました。
米国は南朝鮮に原子力空母戦闘群や戦略爆撃機、ステルス戦闘機、イージス艦など最先端の核兵器を搭載した戦力を投入。
我が共和国を侵略するための核戦争演習を繰り返し、情勢をさらに緊張させています。
さ らに緊張の責任を北朝鮮に押しつけているのです。
その狂乱の軍事演習を防御姿勢、同盟国の防御と吹聴しているばかりか、国際社会で北朝鮮の挑発と威嚇を喧伝しています。
すべての事実は米国が朝鮮半島で核戦争の火種を燃やそうとしていることを示しており、その計画はすでに実行段階にあります。
あるいは今日明日にも最悪の物理衝突が起きる可能性があります。
その責任はすべて米国にあります。
終わることのない米国の敵対的陰謀活動の前で、民族の尊厳と国家の自主権を守ることは正しい自衛手段です。
米帝の核の脅しには情け容赦ない核攻撃を持って応え、侵略戦争には正義の全面戦争で応える。
これこそが北朝鮮の変わる事なき立場であります。
北朝鮮の軍と人民は正義の核兵器を手にし、敵との全面的決死戦に挑みます。
米国のなんらかの挑発行為が見つかれば、その瞬間を逃すことなく、米国に総決算を迫ることになります。
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サーチナニュース 2013/04/18(木) 18:29
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0418&f=politics_0418_012.shtml
半島の「非核化」…中国「あくまでも目指す」、北朝鮮「寝言」
北朝鮮国営の朝鮮中央通信は18日、祖国平和統一委員会発言人の談話として、いつも通りに韓国や米国を激しく非難する文章を発表した。
文章中で自国の核武装や長距離ミサイル保持を改めて主張し、朝鮮半島の非核化を「寝言」と決めつけた。
中国は「いかなる情勢が出現しても、半島の非核化(という目標は)必ず堅持する」と表明しており、「核の保持」を巡る両国の言い分は、真っ向から対立している。
北朝鮮の祖国平和統一委員会発言人は、韓国や米国が自国への敵対行動をエスカレートしていると主張。
韓国側が、「対話提案を北朝鮮に拒否された」として北朝鮮を改めて非難したことについて「鉄面皮きわまりない」と主張。
「謝罪の一言もなく空論に過ぎない対話提議をわれわれが受け入れないといけないと喧伝(けんでん)していることこそ、どんなに図々しいのか」、
「愚かさの極み」
と、いつも通りの口調で韓国側を非難した。
故金日成主席の誕生日である太陽節に、韓国で北側で最高指導者の地位にある金正恩(キム・ジョンウン)第一書記の写真を燃やしたことには、とりわけ腹を立てており、
金正恩について「生命より貴重なわれわれの最高の尊厳」
と表現した上で、
「悪らつに中傷、冒とくする天罰を受けるべき特大型挑発行為を働いてわれわれとあえて対座することができると考えるのか」
と糾弾した。
開城工業地区の操業停止措置に追い込んだことについては、同工業地区を
「危険きわまりない戦争の発祥地につくろうとしながら、『運営正常化に向けた対話』だの何のというのは、単なるき弁に過ぎない」
と決めつけた。
韓国や米国が主張する朝鮮半島の非核化については「寝言のようなこと」と中傷し、
北朝鮮側を対話のテーブルにつかせようとする考えを「そのような愚かな妄想は、最初からしない方がよかろう」と言い切った。
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朝鮮半島の非核化を巡り、北朝鮮と同国の“後ろ盾”とされてきた中国は、行動はともかく言葉の内容としては真っ向から対立するようになった。
中国政府・外交日の華春瑩報道官は15日の定例記者会見で改めて、
「いかなる情勢が出現しても、半島の非核化(という目標は)必ず堅持する」
などと断言した。
さらに、中国政府は関係各国へのパイプを維持し、
「冷静さと自制を保持」、
「相互に刺激し威嚇する言論をしない」
よう促していると説明した。
中国はこれまで、北朝鮮が中国の意向に反する言動をした場合でも、北朝鮮に対して相当に配慮した反応をしてきた。
しかし現在は、公式の場でも両国の主張が180度異なるケースが目立つようになった。
北朝鮮が「中国の支援」なしに立ち行かない国であることは周知の事実だ。
北朝鮮は
「わが国は米韓との緩衝地帯として、中国にとって絶対に必要」
と計算した上で、ミサイル発射や核実験、“超強気発言”を繰り返していると考えてよい。
しかし中国は、北朝鮮に対する制裁を強化した国連安保理決議にも賛成(3月19日)。
その後、北朝鮮を実質的に批判する意見表明も目立つようになった。
今までにはなかった状況だ。
北朝鮮は国家の形態を維持するために、中国からの食料や重油の支援が、なんとしても必要とみられている。
さらに、北朝鮮では化学肥料の生産量が絶対的に不足しており、中国からの肥料がなければ、ただでさえ疲弊している農業が、立ちゆかなくなる。
事態がこのままで推移すれば、夏以降の端境期に、北朝鮮の食糧事情は、極めて厳しい状況に追いつめられる可能性がある。
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北朝鮮をかくも中国に対立的にしているきっかけは尖閣にある。
これまで、「中国に楯突く」というのはありえないことに近かった。
しかし、尖閣諸島で日本が中国の脅しに全く屈せず、逆にその脅威を政治的に利用して軍事強化を打ち出してきている。
それに対して中国はラッパを吹き、警察権力を動かすだけで軍事的には何の対抗手段もとっていない。
それを目の前に見ている北朝鮮にとって、もはや中国は良き同志ではなくなっている。
「日本がやるならオレも」
といった雰囲気になっている。
もはや北朝鮮は日本と同じく、中国の恫喝的外交でどうこうなるような存在ではなくなっているということだろう。
中国の失敗である。
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朝鮮日報 記事入力 : 2013/04/22 10:12
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/04/22/2013042200748.html
韓国だけでは北の核攻撃を防衛できない不都合な真実
バーウェル・ベル元在韓米軍司令官は21日、自らの考えを公表し、その中で
「北朝鮮が核を保有することで、韓国は戦争や交渉で絶対的な劣勢に立たされる」
という現実を改めて訴えた。
核兵器を持たない国の戦力が、核兵器を持つ国の戦力と比較にならないのは当然で、
この状況は「非対称戦力」という言葉で説明されることもある。
しかし韓国政府はこれまでこの現実について明言してこなかった。
金寛鎮(キム・グァンジン)国防長官は今年2月に国会国防委員会で
「核兵器は絶対兵器であり、核兵器が実際に投下された場合の被害は想像を超える。
そのため事前に破壊することが最善の策だ」
と証言したが、これもごく一般的で原則的な内容にとどまっていた。
金長官が国会で明言したように、核兵器は一種の「絶対兵器」であるため、専門家も
★.「韓国は完全に不利な立場に立たされる。これは非常に深刻な問題だ」
★.「ベル氏の発言には説得力がある」
などと指摘している。
現在、戦車、戦闘機、艦艇などいわゆる在来兵器では、韓国は北朝鮮に対して質的な面で圧倒的に優位な立場にある。
しかし韓国には核兵器がないため、北朝鮮が核兵器を保有する限り、韓国は劣勢に立たされる以外にない。
誠信女子大学のキム・ヨルス教授は
★.「核兵器を持つ国と持たない国との戦争は、最初からゲームそのものが成立しない」
★.「北朝鮮が核兵器を持つようになれば、韓国は核兵器を頭に載せられ、北朝鮮の恐喝に振り回される以外にないだろう」
と述べた。
政府機関のある専門家も「北朝鮮に核兵器があれば、韓国軍が北朝鮮の挑発行為の拠点はもちろん、敵の司令部を攻撃するのも口で言うほど簡単ではないだろう」と予想している。
ベル元司令官が指摘したように、交渉の分野で北朝鮮の脅迫はすでに目に見える形で表れている。
北朝鮮は昨年12月に長距離ロケットの発射に成功したのに続き、今年2月には3回目の核実験に成功。
これに伴って韓米両国に対する脅迫の度合いも高め続けている。
先月6日付の労働新聞では
「米帝が核兵器を振りかざしてくれば、多種化されたわれわれの正確な核打撃の手段によりソウルはもちろん、ワシントンまで火の海にするだろう」
と脅迫した。
また朝鮮中央通信は先月21日
「恩讐(おんしゅう=敵)が核で脅迫してくれば、それ以上の核攻撃で対抗するというわれわれの宣言は、決して言葉だけではない」
とやはり過激な言葉を並べ立てた。
このように外国に対して核をちらつかせた脅迫を公然と行うのは、世界的に見ても前例がないほど極めて異例の事態だ。
ある韓国政府高官は
「長距離ミサイルの発射や核実験に成功した自信に裏付けられたものだろう」
とコメントした。
問題はこれら一連の脅迫的言動に対し、韓米両国が取り得る対応に限界があるという点だ。
米国は北朝鮮の核攻撃を念頭に「拡張抑止」を掲げているが、これは米国が核兵器で報復するという「核の傘」に加え、北朝鮮のミサイルを迎撃する「ミサイル防衛」や、在来式の精密誘導兵器によるピンポイント攻撃などからなっている。
しかし米国が東アジアでの戦争を覚悟してまで核兵器による報復攻撃を行うかは疑問で、また核を持つ北朝鮮に正確な先制攻撃を行うのも簡単ではない。
しかもミサイル防衛体制は米本土の防衛を念頭に置いたものだ。
韓米両国は北朝鮮が4-5年以内に核弾頭を持つミサイル開発に成功することに備え、移動式のミサイル発射台(発射用車両)などを30分以内に発見し、攻撃もできる「キルチェーン」を2015年までに完成させる計画を進めているが、これも不十分といわれている。
ベル元司令官が主張するように戦時作戦統制権の移管を無期限延期し、北朝鮮の核の脅威を実際に抑え込むには、韓国軍による戦略の見直しや戦力の補強などを並行して進めるべきとの指摘も相次いでいる。
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【中国はどこへむかうのか】
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