2013年4月16日火曜日

中国国防白書:軍民一体で「富国強軍」:日本を名指し批判 日米同盟に警戒感も

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●4月16日、中国国防省は国防白書を発表し、「一部の国々」がアジア太平洋における緊張を高めているとして米国を暗に批判した。写真は人民解放軍の兵士ら。15日撮影(2013年 ロイター)


2013/04/16 18:42   【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201304/CN2013041601002305.html

中国国防白書、日本を名指し批判 日米同盟に警戒感も

 【共同北京】中国国防省は16日に発表した国防白書で
 「ある国がアジア太平洋地域の軍事同盟を深化させ、地域の緊張をつくり出している」
と指摘し、日米の軍事同盟強化に警戒感を示した。
 日本については沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)をめぐり「騒動を引き起こした」と名指しで批判した。
 国防白書が日本を名指しで批判したのは初めて。

 兵力と内訳について一部を初めて公開。
★.陸軍機動作戦部隊85万人、
★.海軍23万5千人、
★.空軍39万8千人
とした。
 「戦略ミサイル部隊」と「武装警察部隊」、「陸軍の残る部隊の兵力」は明らかにしなかった。



日本経済新聞 2013/4/16 20:49
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM1607I_W3A410C1FF2000/

 軍民一体で「富国強軍」 中国国防白書

 【北京=島田学】
 中国は16日に発表した2年ぶりの国防白書で、軍民が一体となって「富国強軍」を目指す方針を鮮明にした。
 中国の経済発展や中国企業の積極的な海外進出に伴って
 「海外における利益も中国の国家利益の重要な要素となった」
と指摘。
 こうした経済権益の確保を名目に、中国軍が今後、活動範囲を広げる可能性も高い。
 国を挙げての取り組み強化は、周辺国の懸念を招きかねない。

 白書は
 「海洋権益宇宙サイバー空間での安全や利益を断固守る」
とし、3分野を中心に軍備増強する考えを示した。

★.海洋権益では「海洋は中国の持続可能な発展のための資源を保障するものだ」と指摘。
 戦略物資を輸入する際のシーレーン確保なども「軍の重要な職責」だとした。
 中東からの石油輸入ルートに当たる南シナ海やインド洋での活動を積極化する可能性もにじませた。
 中国軍事科学院の陳舟研究員は「中国を取り巻く環境の変化と共に、海軍力を増強するのは必然だ」と語った。

 白書をまとめた中国軍総参謀部の幹部は16日の記者会見で、東シナ海での沖縄県・尖閣諸島を巡る日本との対立や、南シナ海での領有権争いを念頭に
 「戦争には反対だが、国家の核心的利益は絶対に犠牲にしない」
と、領土問題で妥協しない姿勢を強調した。

★.サイバー空間を巡る安全保障では、民間企業との連携を緊密にし、国の総力を結集して技術の向上や最新技術を扱える人材の戦略的育成に取り組む必要があると主張した。
 中国発のサイバー攻撃に神経をとがらせる米国などを刺激しそうだ。

 共産党は昨年の党大会の活動報告で
 「我が国の国際的地位にふさわしい強固な国防と強大な軍隊を作らねばならない
と明記した。
 スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が15日に公表したデータによると、2012年の世界全体の軍事費は前年比0.5%減の1兆7500億ドル(約172兆円)だったのに、中国とロシアは大幅に増額したと指摘している。



レコードチャイナ 配信日時:2013年4月17日 15時35分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71436&type=0

<国防白書>
人民解放軍の陣容を初公表=陸軍85万、海軍23.5万、空軍39.8万人―中国

  2013年4月16日、中国政府は2年ぶりの国防白書を公表し、人民解放軍陸軍・海軍・空軍の編成状況を初めて明らかにした。新華社通信が伝えた。

 中国政府は16日に発表した白書「中国武装力量的多様化運用(中国武装パワーの多様化・運用)」で、陸軍、海軍、空軍及び第二歩兵隊などの状況を明らかにした。

 それによると、
 陸軍は18の師団・旅団と、一部独立した複合師団(旅団)から成り、85万人の隊員を擁し、瀋陽・北京・蘭州・済南・南京・広州・成都の7軍事地区で構成されている。

 海軍は、北海、東シナ海、南シナ海を管轄する3艦隊から成り、隊員23万5000人を擁する。
 艦隊の傘下には航空兵、基地、海兵隊などの部隊がある。
 2012年9月に初の空母「遼寧」が加わり、強大な海軍の確立と海上の安全確保により大きな意義を持つこととなった。

 空軍は、隊員39万8000人を擁し、瀋陽・北京・蘭州・済南・南京・広州・成都の7軍事地区とパラシュート部隊を管轄し、各軍事地区の傘下に基地、航空兵師団(旅団)、地対空ミサイル師団(旅団)、レーダー旅団などを持っている。



サーチナニュース 2013/04/17(水) 16:54
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0417&f=politics_0417_007.shtml

世界において軍事上で絶対に透明な国はない=中国国防部

  中国政府は16日に「中国武装力の多様化運用」と題する白書を発表し、中国国防部の楊宇軍上佐は
 「軍事の透明度は国の安全にかかわる一方、相対的な概念でもある。
 世界で軍事上で絶対に透明な国はないだろう」
と述べた。中国国際放送局が報じた。

  中国の戦略意図の透明度についての質問に答えた楊宇軍上佐は、
 「ここ数年、中国は23カ国の防衛部門と戦略交渉メカニズムを確立し、軍の指導者も頻繁(ひんぱん)に多角的会議に参加して一般演説を行い、国内外の記者のインタビューを受けている。
 国防省は報道官制度を確立し、オフィシャルサイトを設けて中国の国防政策や安全問題、関心を持つ問題、中国軍隊の使命や任務について世界に紹介している」
と述べた。

  さらに
 「軍事の透明性には戦略意図の透明性と軍事能力の透明性という2つがある。
 中国の軍事能力は非常に透明だ。
 中国の軍隊は外国の軍隊とともに多くの合同軍事演習や訓練を行い、外国軍隊の関係者や海外メディアを招いて軍事演習を見学させたり取材を受けたりしている。
 中国軍隊のメディアも毎日大量の軍事ニュースや情報を発信している」
と述べた。

  楊報道官はまた
 「中国の軍事透明度は非常に高いもので、中国軍隊の発展の実情に相応しく、現段階の中国の経済社会の発展レベルにも一致している」
と述べた。



朝日新聞 013年4月16日17時33分
http://www.asahi.com/international/reuters/RTR201304160112.html

中国が国防白書を発表、「アジアの緊張高めた」と米国を批判

 [北京 16日 ロイター] 
 中国国防省は16日、国防白書を発表した。その中で、「一部の国々」がアジア太平洋における緊張を高めているとして、同地域における同盟関係強化と軍事的プレゼンスの拡大を進める米国を暗に批判した。

 米軍がアフガニスタンに駐留する兵力を削減する一方で、アジア太平洋地域を重視する姿勢を見せているのに対し、中国は警戒を強めている。
 中国は米軍の戦略転換が、日本やフィリピン、ベトナムなど、中国と領有権問題を抱える国々を勢いづかせているとみている。

 同白書は「(中国は)多方面で複雑な安全保障上の脅威」に直面しているとし、米軍の新たな戦略は地域における「重大な変化」を生じさせるものだと指摘した。

 周辺国との領有権問題については「わが国の領土、領海ならびに海洋権益に対して、状況を複雑化、悪化させる行動をとる国々」があるとし、日本は「釣魚島(日本名:尖閣諸島)をめぐり騒動を起こしている」と名指しで批判した。

 中国は潜水艦などの海軍装備の近代化を図っており、空中でミサイルを破壊する新技術の開発も進めている。
 ただ軍事予算の拡大はあくまでも自国の防衛が目的で、地域の脅威とはならないと説明している。

 白書はまた、主要国が宇宙やサイバースペースでの優位性を確保すべく「より洗練された新しい軍事技術を積極的に開発している」と指摘し、警戒感をあらわにしている。



(2013年4月17日10時00分  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20130417-OYT1T00271.htm?from=ylist

「戦争強いられたら必ず勝つ」中国、日本けん制

 【北京=五十嵐文】中国の習近平(シージンピン)政権は16日に発表した国防白書で、
 沖縄県の尖閣諸島をめぐり対立する日本を名指しで非難し、
 軍事力を背景に、対日圧力を一層、強める方針を鮮明に打ち出した

 国防省の楊宇軍副報道局長は、白書の発表に合わせて開いた同日の記者会見で、
 「中国政府と中国軍は、釣魚島(尖閣諸島の中国名)の主権を守る決意も能力もある。
 日本は中国の領土、主権を侵犯する行為を停止するべきだ
と述べ、日本を強くけん制した。
 同席した人民解放軍総参謀部の呉喜●大佐も
 「戦争には反対だが、戦争を強いられたら、戦って必ず勝つ」
と強調した。(●は、金へんに「華」)

 尖閣周辺海域での中国側の活動は現在、政府部門の国家海洋局などに所属する監視船が主体だ。
 記者会見で、事態をエスカレートさせかねない軍艦艇派遣の可能性について問われた楊氏らは、直接の言及を避けた。
 ただ、白書は、軍と、国家海洋局などの連携を強調し、軍、警察、民間が一体となって海洋権益確保に取り組む方針を明記している。



サーチナニュース  2013/04/17(水) 13:03
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0417&f=national_0417_015.shtml

【中国BBS】
わが政府は何やってる! 
尖閣問題は再び棚上げか?

  中国大手検索サイト百度の掲示板に
 「釣魚島(尖閣諸島の中国側呼称)問題はうやむやに終わるのか?」
というスレッドが立てられた。
 スレ主の主張に対して、中国人ネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。

  スレ主は、日本が中国の領土を侵略した状態なのに中国政府はいったい何をやっているのか、とかなりご不満の様子。
 最後は
 「問題を再び棚上げして共同開発などと言いだすのではないか」
と述べ、上がこれでは下が何を言っても無駄だと嘆いた。

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  スレ主の主張に対して
●.「官僚の心の声は、
 “領土なんてどうでも良い。自分たちの豊かな生活が保証されればそれで良い”
 というもの」
というコメントがあったが、明らかに政府へのあてつけだ。

  また、戦争は現実的ではないという意見もあり
●.「領土とは戦争で奪う物。
 お前らの子どもを戦争に行かせて犠牲にする勇気はあるのか」、
●.「今は教養と成長の時代。
 金があれば良い暮らしができる。
 血なまぐさい戦争を好む人などいないよ。
 今の中国人は食べて飲んで遊ぶことしか知らない。
 とっくに気骨はなくなった」
といコメントがあった。

  しかし、
●.「わが国は海軍の強化をさらに進め、一定のレベルになってから島を奪取しに行くのだと思う」
と、将来的な戦争を予見するユーザーもいたが、少数意見だった。

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  中国は16日、『中国武装力の多様化運用』と題する白書を発表した。
 同白書では、「臨海部の安全保障」、「空の安全保障」という2つの内容のほかに、初めて中国の武装力は「戦争の準備を常に怠らない状態」が必要であるとし、人民解放軍の陸軍・海軍・空軍・第二砲兵部隊の戦争準備状態について詳細に説明した。

  また今同白書では「実戦化演習・訓練」を実施するとし、「実戦化」の意義を初めて強調したほか、訓練内容を「地域を跨ぐ訓練、対抗訓練、遠洋訓練」の3つに分け、詳細に解説するなど、中国は今後、尖閣諸島の領有権主張に向けて対応を強めてくる可能性が高い。




レコードチャイナ 配信日時:2013年4月24日 19時25分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71662&type=0

中国は複数の空母を保有する、次の空母はさらに大型化の見込み
―中国海軍副参謀長

 2013年4月23日、中国の海軍副参謀長・宋学(ソン・シュエ)氏は
 「中国海軍が1隻の空母のみを保有することはない。
 次に建造する空母がさらに大型で、より多くの航空機を搭載できるものになることを希望する」
と表明した。京華時報が伝えた。

■「遼寧」は海軍直轄

 中国人民解放軍海軍創設64周年記念日の23日、世界64カ国の武官75人が海軍創設記念行事に参加した。
 行事中、宋副参謀長と「遼寧」の張崢(ジャン・ジョン)艦長が中国の空母建造に関する質問に答えた。

 宋副参謀長によると中国初の空母・遼寧は現在海軍の3つの艦隊には配属されず、海軍が直接指揮・管理している。

 張艦長によると空母乗組員は各段階の訓練を経て、すでに武器・装備を独立して操る能力を備えている。

■中国は空母を複数保有する

 宋副参謀長は
 「われわれは国家の海洋権益維持上の必要に基づき、空母の発展の規模を決定する。
 われわれは空母を複数保有する。
 上海の某造船所で空母を建造中との外国メディアの情報は事実でない」
と指摘。
 「遼寧は満載排水量が5万トン余りだ。
 次の空母の建造については、さらに大型化することを希望する。
 より多くの航空機を搭載し、戦闘能力が高まるからだ。
 これはわれわれの目標だ」
と述べた。

■艦載機部隊を新設中

 宋副参謀長は
 「現在、艦載機部隊の新設中だ。
 通常配備では空母1隻につき少なくとも2個航空連隊を配属する。
 殲-15には大量の科学研究と試験飛行が必要だ。
 試験飛行と訓練の深まりに伴い、数を徐々に増加する」
と説明した。

 張艦長は
 「空母艦隊は駆逐艦、フリゲート艦、潜水艦、支援船など複数の兵力により構成される。
 現段階では任務に基づき配属を選択する。
 3つの艦隊から選ぶことも、海軍が直接配属することもできる。
 空母は戦闘機以外に対戦哨戒機、電子偵察機、電子戦機、汎用機などを搭載する」
と説明。

 宋副参謀長は
 「中国海軍は中国駐在の外国武官を遼寧の見学に招待するだろう」
と述べた。

(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/内山)





【中国はどこへむかうのか】


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