●16日、中国国務院新聞弁公室は国防白書「中国の武装力の多様な運用」を発表し、記者会見を行った。写真は中国の軍艦。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年4月18日 13時52分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71471&type=0
尖閣へ中国軍派遣の可能性は?
国防部副報道局長「主権を守る決意と能力がある」―中国
2013年4月17日、人民日報(電子版)によると、中国国務院新聞弁公室は16日、国防白書「中国の武装力の多様な運用」を発表し、記者会見を行った。
国防部(国防省)の楊宇軍(ヤン・ユージュン)副報道局長(上佐)は
「中国は空軍や海軍を含む軍事力を尖閣諸島海域に派遣するか」
との質問に、次のように答えた。
AP通信記者:今回の白書で尖閣諸島への言及があったことに注目している。
今までのところ中国はこの海域に海洋監視船その他の公船を派遣してきた。
今後中国はこの海域に海軍や空軍を含む軍を派遣するか。
楊副報道局長:釣魚島およびその付属島嶼(尖閣諸島)は古来中国固有の領土だ。
中国の政府と軍には釣魚島の主権を守る決意と能力がある。
同時に中国は一貫して平和的方法、2国間の対話・協議を通じた領土紛争の解決を主張している。
現在重要なことは、日本側が中国の領土主権を侵害する行為を止め、問題の適切な処理に向けて的確な努力をすることだ。
(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/内山)
』
「主権を守る決意と能力がある」と言ったところで、実際に行動を起こせるかどうかとは、本質的な部分で話が違う。
尖閣奪回に動く勇気があるか?
である。
このときは日中戦争を覚悟し、と同時にそれは国内不満分子による政権転覆の危機にさらされるということになる。
外資が逃げ、経済が停滞する。
そんな危険なことを、独裁政権としてやってはなるまいし、犯すはずがない。
ただ正直に「日本とは戦争できません」いうわけにもいかず、体面上は「決意と能力はある」と言い続けないといけない。
この事件の最初に中国はボタンの掛け違いという致命的なミスを犯してしまった。
それがズルズルと後を引いている。
もうかけ直すことはできない。
どこまでいくか、なんとかこのまま繕っていくしかない。
『
サーチナニュース 2013/04/18(木) 10:35
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0418&f=politics_0418_001.shtml
わが海軍、味わい深い尖閣巡航=中国で論説「下関条約の日」
中国国営の中国新聞社は17日、中国海軍の軍艦2隻が16日から17日にかけて尖閣諸島の周辺海域に入ったことについて、「本日(17日)は馬関条約締結(日清戦勝の講和条約、下関条約の中国側呼称)の日」と説明した上で、「味わい深い」と論評した。
中国が前日に国防白書「中国武装力の多様化運用」を発表したことにも言及し、自国海軍の軍艦2隻が尖閣周辺海域に入ったことについて「海域は同じで時代は異なる」などとして、「すこぶる味わい深い意義がある」との考えを示した。
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中国はこのところ、「尖閣諸島は台湾に属しており、台湾とともに1895年4月17日に締結された馬関条約の結果、日本に『盗まれた』」などと強調している。
ポツダム宣言など第二次終戦時の承諾事項に従い、日本は尖閣諸島を中国に「返還せねばならない」との主張だ。
日本は
●.「中国が尖閣諸島を支配したことはない」、
●.「尖閣諸島は沖縄に所属」
と主張している。
●.事実、日本は1884年に「無主地」だった尖閣諸島を自国に編入し、
日本の民間人に対して土地借用の許可、
沖縄県による実施調査など「自国領としての主権の行使」
を続けた。
●.中国側では逆に、
○.尖閣諸島を日本領と認める公式文書の発行や、
○.中国共産党機関紙である人民日報での、尖閣諸島を沖縄諸島の一部と解説する記事発表、
○.国営出版社が、尖閣諸島を日本領に含める表記の地図出版などが続き、
1971年になり始めて、同諸島に対する領有権の主張した。
●.そのため、日本は「中国は1971年まで、尖閣諸島を自国領と認識していなかった」
と主張している。
●.尖閣諸島を巡る中国側は
○.「中国の古い文献や地図に尖閣諸島にかんする記載がある。だから古来から中国領」、
○.「尖閣諸島は台湾に属する。だから中国に返還されるべき」
などと“抽象思考”を積み重ねて自らの論拠とし、最近では公船、軍艦を尖閣諸島周囲の日本の領海やその近くに派遣し、「当然の権利行使」と国内外向けに主張している特徴がある。
●.日本側は
○.「日本は実効支配を続けた」、
○.「中国は約60年間にわたり、何の異議も唱えなかった」と指摘し、
○.「国際法や国際慣習にもとづけば尖閣諸島が日本領であることは、『事実が証明』している」
との論法を適用している。
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なお、中国新聞社は中国軍艦が17日に入った尖閣諸島周辺海域を、下関条約が割譲を決めた台湾などと「海域は同じ」と表現した。
尖閣諸島は台湾本島から約190キロメートルの位置にある。
下関条約では、台湾本島に近い澎湖諸島も日本に割譲されることがきまった。
台湾本島と澎湖諸島の距離は約50キロメートルだ。
下関条約は清国が日本に割譲する島のうち、
「台湾全島およびその付属諸島嶼」は第二条二で、澎湖諸島は第二条三で扱い、台湾本島と澎湖諸島を完全に区別して扱っている。
中国の主張のように、
●.「尖閣諸島は台湾に属する」ならば、下関条約がなぜ、「台湾本島に近い澎湖諸島を台湾本島とは別に扱い、はるかに遠い尖閣諸島を、何の説明もなく『台湾全島およびその付属諸島嶼』に含めたか」という“謎(なぞ)”が発生する。
これまでのところ、この“下関条約の謎”に言及した中国側の説明は見当たらない。
』
『
サーチナニュース 2013/04/18(木) 10:47
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0418&f=politics_0418_002.shtml
海軍3大艦隊の尖閣航行達成、「争い存在せず」もはや屁理屈=中国
中国海軍の南海艦隊は1895年の下関条約締結から118周年にあたる17日、沖縄県の尖閣諸島付近の海域を航行した。
中国メディア・京華時報は18日、同海軍の3大艦隊すべてによる同海域航行が達成されたと報じるとともに、その意味について専門家の解説を紹介した。
記事は、16日夜に宮古海峡を通行した南海艦隊の遠海訓練編隊が17日午前、尖閣諸島から70海里の海域を航行したと伝えた。
北海艦隊の遠海訓練編隊が昨年10月14日に、東海艦隊艦艇編隊が同12月10日にそれぞれ尖閣諸島付近の海域を航行したのに続き、今回の南海艦隊による航行で「中国海軍3大艦隊がすべて同海域に姿を見せた」とした。
記事はまた、下関条約締結日にあたる17日に尖閣諸島付近を航行したことについて、海軍の軍事専門家が「ちょうどその日に重なったということだが、結果的にわが軍の意思と信念が現れる形となった」と解説したことを紹介した。
中国社会科学院の王暁鵬氏はさらに「日本側の『尖閣に領土争いは存在しない』という考えがもはや屁理屈であることを事実として証明した」とし、3大艦隊すべてが尖閣付近を航行したという既成事実を作り上げたことに現実的な意義があると解説した。
』
軍事的な「自己陶酔に浸っている中国」
そんな印象の記事である。
このところ暗いニュースしかない中国では、ときにこういう勇気を鼓舞する内容にのめり込みたいという衝動にかられるのであろう。
四面楚歌に陥ってしまっている中国の突破口的なニアンスがこの記事である。
尖閣問題をみてみると、
中国の論理には曖昧さが残る。
でもそれ以外に拠り所になるものが無い以上はしかたがない。
公法上の主張ではない。
中国は自己の主張が世界的には受け入れられないことを充分認識している。
しかし、国内的に宣伝し、それで民衆の意識を纏めあげていたものだけに、論理性に欠けていようとおいそれとはひっこめないだろう。
最終的に領土とは北方領土のように武力で奪うものであり、尖閣が欲しいなら中国は武力行使するしかない。
この程度の理屈は自明である。
しかし、武力行使などできようもないのが今の中国の現状であることも分かっている。
よってデモンストレーションのラッパ吹きをやるしか手がないということも、分かっている。
でもそれ以外に拠り所になるものが無い以上はしかたがない。
公法上の主張ではない。
中国は自己の主張が世界的には受け入れられないことを充分認識している。
しかし、国内的に宣伝し、それで民衆の意識を纏めあげていたものだけに、論理性に欠けていようとおいそれとはひっこめないだろう。
最終的に領土とは北方領土のように武力で奪うものであり、尖閣が欲しいなら中国は武力行使するしかない。
この程度の理屈は自明である。
しかし、武力行使などできようもないのが今の中国の現状であることも分かっている。
よってデモンストレーションのラッパ吹きをやるしか手がないということも、分かっている。